第66話

⚔️この心の正体
422
2022/08/24 07:18
屯所に戻ると、私は副長室に向かい、
部屋の扉をノックした。
トントントン
十四郎
十四郎
誰だ?
あなた

あなたです。
1つ質問したいことがあります。

十四郎
十四郎
あー、あなたか。入れ。
あなた

失礼します。

私は部屋に入って、扉を閉めた。
部屋では、土方さんが刀を研いでいた。
私に気がつくと土方さんは刀を置いて、
私に向き合った。
十四郎
十四郎
どうした?
あなた

土方さんは、佐竹智也という
攘夷志士をご存知ですか?

十四郎
十四郎
佐竹...。
新選組がマークをしているかどうか、
それが知りたかった。
桂さんから得た情報だけでは不十分。
攘夷志士と一言で言っても、
数がとても多く、目的も違う。
新選組でも全てを把握している訳では無い。
けど、過去のデータがあれば、
次の何かが掴めるかもしれない。
そう思った。
十四郎
十四郎
たしか、ここ数ヶ月で
勢力を大きくしている志士の1人だ。
しかし、身元も目的も不明のままだ。
あなた

佐竹が起こした、
事件の資料ってありますか?

十四郎
十四郎
資料なら、資料室に...
あなた

ありがとうございます。
失礼します。

私はそう言って、急いで部屋を出た。
佐竹智也の資料。これがあれば、
なにか手がかりが掴めるかもしれない。
十四郎
十四郎
 おい、ちょっと待て。まだ話が....。
なにか、副長室から声が聞こえたが、
私は、気にもとめないで資料室へ向かった。
資料室には、佐竹智也に関する資料が
いくつかあった。私は、1番古い資料を手にとった。

_______________________
藩主 大久保邸が全焼。
大久保一家、全員死亡。

実行犯の疑い『村民、佐竹智也とその弟』
_______________________

これは、直が言ってた初めの事件。
証言は村民がしているから、
一緒に姿を消した直も実行犯になってるのか。
その他の資料にも目を通したが、
佐竹智也の起こしている事件はすべて、
藩主邸の襲撃だった。
桂さんが言っていたことに、
少しずつ信用性がついてきた。
-----少し前-----
小太郎
小太郎
これは、ひとつの噂だが。
奴は自尊心がとても高いらしい。
それゆえ、俺がこの国の長に
なるべきという考えがあるらしい。
あなた

それは、とてつもない自信ですね。

小太郎
小太郎
親の育て方が悪かったのだろう。
全く、どう育てたら
そんなのが出来上がるのやら。
銀時
銀時
その言葉そっくりそのまま、
お前に返してやろうか?
小太郎
小太郎
なに、俺のどこが、
自尊心高男だと言うのだ?
銀時
銀時
その、自信満々なところが...
新八
新八
2人とも、やめてください。
あなたちゃんが困ってますよ。
2人は、私の方を見た。
この2人って、昔から仲がいいのかな。
バカ言い合える仲って憧れる。
私は、ニコッと笑いかけた。
小太郎
小太郎
オホンッ
ということで、その一環として。
藩主邸を次々と襲い。
幕府への危機感と、知名度を
上げていっているらしい。
あなた

なるほど。藩主邸って
そんなに重要ですか?

小太郎
小太郎
幕府に忠誠を誓う藩士が、
次々と襲われれば少なくとも
危機感は持つであろう。
あなた

そこを狙ってるってことですね。

----------
恐れる心を持てば、人は理性を失っていく。
正しい判断が出来なくなれば、
攘夷志士の思うつぼ。
その根拠として、襲われている藩主は
幕府に忠誠を誓うものばかり。
次狙われる家が分かれば、
佐竹智也を止めることが出来る。
なんて考えていると、
誰かが私が持っている資料を取り上げた。
総悟
総悟
何を見てんだ。
あなた

総悟。

総悟
総悟
.....佐竹....智也。
あなた

返して!

私は飛び跳ねながら、
資料を取り返そうとするけど、
総悟は腕を上げて抵抗してくる。
総悟
総悟
1回落ち着け。
あなた

私はいつも冷静だよ!

総悟
総悟
全然周りが見えてねぇだろ。
その言葉でハッとして周りを見ると、
総悟の横には土方さんと直が居た。
総悟
総悟
突っ走れるのはお前の長所だが、
その様子じゃ現場では、
足でまといになるデッサ。
返す言葉がなかった。
蜜蜂の時もそうだった。
何でも1人で抱えて、無理をして。
その結果、人に迷惑をかけた。
私の時は、総悟が助けてくれた。
だから私も直の手助けをしたいと思った。
けど、ただ空回りしているだけ。
1人で何とかしようなんて甘い。
あなた

ごめんなさい。直も。

直弘
直弘
いや、俺のためにありがとう。
十四郎
十四郎
それじゃ、詳しい話は戻ってからだ。
あなた

はい。

とりあえず、私たちは副長室に向かうことにした。
あなた

総悟。いつも、
気づかせてくれてありがとう。

総悟
総悟
新撰組は誰かが道を踏み外した時、
支え合ってここまで来た。
お前が自分を見失った時は、
俺がお前を支えてやる。だから、
お前は今のまま突っ走っていけ。
あなた

ありがとう。

総悟
総悟
だいたい、バカはいくら変わろうと
思っても変われねぇんだから、
そのまま頭使わずに進めばいいんだよ。
あなた

私は周りが見えないだけで、
バカじゃないから。

総悟はいつも私を気づかせてくれる。
こうやって、からかいながらも。
いつも私を助けてくれる。
そんな総悟とこれからもずっと一緒にいたい。
新選組でなくなっても、
これからもずっと。

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