-----オキタ サイド-----
今朝もいつも通りめんどくさい朝会が始まった。
土方の話なんて聞きたくもねぇ。
でも、今日は隣に見慣れないヤツが2人居た。
そういや、昨日試験があったんだっけ。
こいつ。背高い。
そのせいか隣にいる女がすごくチビに見えた。
こいつ、何歳だ。
なんで新選組なんかに。てか、生意気そうだな。
生半可な気持ちで入ってくるヤツは嫌いだ。
こいつも、そうなんだろうな。
ここでガツンッと言っとくか。
すぐ泣いて帰るだろ。そう思ったのに。
そう言った時のガキの目が本気だった。
そんなに強い思いがあるなら力で決めてやるよ。
お前の入隊を。
実際。
ガキの力は想像以上だった。
この俺が1時間も決着が付けれないなんて。
近藤さんが割って入らなかったら、もしかしたら...。
とか考えると、気に食わねぇ。
自分も、あのガキも。
気に食わないと思ってるのに、
俺はあいつのために行動をしてた。
意味わかんねぇ。
あいつが帰ってきて話してから、答えがわかった。
あいつは、俺と似てるんだ。
子供なのに生意気な所とか、目的がある所とか。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。