第75話

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2023/05/03 01:18
気がつくと誰かに運ばれている感覚と、
遠くの方で声が聞こえてきた。
十四郎
十四郎
とりあえず片付けたが、
1部の部屋は修復作業が必要だ。
無事な部屋に振り分けたり、
対策はしたが.........。
総悟
総悟
そんなの簡単なことデッサ。
........は俺の.......。
十四郎
十四郎
いやそれは、......。
総悟
総悟
というわけで、
あなたは....に運びます。
十四郎
十四郎
おい、総悟。
また勝手に進めやがって。
総悟は話も聞かずに歩き、
私の方を見て微笑んだ。
なんの話かは分からないけど、
これは夢だよね。夢の中じゃなきゃ、
総悟のあんな顔見れないよ。
私はその話を気にもとめなかった。


少しして目が覚めると、
見慣れない天井がうつる。
あなた

ここってどこ。
道場じゃない。

総悟
総悟
ここは俺の部屋デッサ。
へぇ。総悟の部屋ね。
って、えぇ。
私は声のした方を振り返った。
総悟
総悟
そんな俊敏に動くと、
体に響くぞ。
あなた

痛っ。

総悟
総悟
言わんこっちゃねぇ。
あなた

いや、総悟のせいだし。
っていうか、どういう事。

なんで私の部屋じゃない所にいるの。
総悟
総悟
お前の部屋は昨日荒らされて、
修復作業が必要になった。
その間、俺の部屋を使え。
理解はしたけど。
なんで。
あなた

なんで、総悟の部屋なの。

総悟
総悟
そりゃ、
愛を誓い合った仲だからデッサ。
あなた

え。

私は昨日のことを思い出した。
総悟
総悟
死ぬ瞬間までそばにいろ
あなた

私はずっとそばにいるよ

総悟からの重い愛を重い愛で返した。
私は顔を赤らめた。
あなた

違うあれは、総悟に一生会えないと
思った後に会えたから嬉しさと安心で
あんなこと言っただけで、別に
総悟のことが特別好きとかじゃないし。
一緒にいるに深い意味とかないし。

出てくる。出てくる。言い訳の嵐。
柄にもなく早口になる。
話せば話すほどボロが出てるきがする。
総悟
総悟
お前、柄にもなく焦ってんのか。
可愛い。
あなた

焦ってないし。可愛くないし。

慌てる私を見て、総悟は微笑んでる。
何この敗北感。
あなた

総悟だって、そんな柔らかい表情
するんだね。可愛い。

総悟
総悟
俺だって人間デッサ。
感情くらいありますゼ。
慌てふためく総悟を想像してたのに。
また敗北したじゃん。
あなた

急に素直にならないでよ。

私は頬を膨らませた。
総悟
総悟
やっぱりあなたはまだガキだな。
あなた

そりゃ、まだ子供だもん。

総悟
総悟
お前が大人になるの俺が
横で見届けてやるよ。
あなた

じゃあ、私は総悟がおじいちゃん
になるの横で見届けてあげる。

私はとんでもない事を言ってる自覚がなかった。
総悟
総悟
この先、どうなるかなんて
分からねぇが。
そんな未来が待ってたら最高デッサ。
あなた

大丈夫だよ。
私たち2人は最強だもん。
攘夷志士にだって、
時代の流れにだって負けないよ。

総悟
総悟
朝から暑苦しいこと言ってんじゃねぇ。
あなた

急にいつもの総悟に戻らないでよ。

総悟
総悟
俺は日中は仕事に行くから、
この部屋は好きに使ってくれ。
あなた

私の仕事は?

総悟
総悟
お前、全身打撲に加え、
肋骨にヒビが入ってるんデッサ。
働くことより治すことを考えろ。
あなた

え、私そんなに重体なの。

総悟
総悟
自分の体のことも分からねぇなんて。
脳筋はこれだから困る。
あなた

なに、脳筋って?

総悟
総悟
脳みそまで筋肉ってことデッサ。
脳みそまで筋肉....。
あなた

頭が空っぽだって言いたいの?

総悟
総悟
俺はそんなこと言ってやせん。
あなた

遠回しに言ってるじゃん。

総悟
総悟
俺は仕事に行く。
お前はゆっくり休んでな。
総悟はそう言って、
部屋を出ていった。
こうやってバカなこと言い合えるのが、
なんだかんだ楽しくて。
総悟がいなくなった途端、
静かな部屋に少しシュンとした。

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