第63話

⚔️誰にでも話したくない過去がある
810
2022/03/22 13:10
記憶喪失事件からしばらくして。
私はいつも通り歌舞伎町の見回りをしていた。
少し狭い路地で、私は私服の直を見つけた。
直と一緒にいた人は刀を下げていた。
この時代に刀を下げているのは、
新選組か....攘夷志士だけ。
私は咄嗟に、2人に近づき話に耳を傾けた。
直弘
直弘
そんなわけないだろ。
お前なら新選組を内部から
壊すことが出来るだろ。直。
直弘
直弘
俺はお前の命令なんて聞かない。
そうだよな。俺が憎くて
新選組に入ったんだもんな。
でも、お前は俺に敵わない。
そう言って、謎の男は直を殴った。
直はよろけて壁にぶつかった。
直は私よりも強くて、
そんな簡単に倒れたりはしないのに。
直弘
直弘
何をされても返事は変わらない。
いつか絶対、お前を捕まえる。
勝手に言ってろ。
弱虫。じゃあな。
そう言って謎の男はその場を去っていった。
直と謎の男がどう言った関係なのかは、
全く分からないけど。
直が鋭く睨みつけているのを見ると、
いい関係ではなさそう。
私は、影から出て直の前に立った。
あなた

直。

直弘
直弘
あなた...。今の見てた?
あなた

うん。ごめん。
偶然通り掛かって。

直弘
直弘
....。聞かないの?
さっきの人が誰かとか?
直は今まで自分の話をしたことは1度もなかった。
聞いていいならそりゃ、聞きたいけど。
聞かれたくないことの一つや二つは、
誰にでもあるから。
直弘
直弘
あれは、俺の兄だった人。
あなた

だった人...。

その言葉にはどんな意味があるのか、
私には分からなかった。
----Naohiro side------
休みの日に歌舞伎町を歩いていると、
急に肩を捕まれ路地裏に引き込まれた。
職業柄、俺は刀を構えた。
兄に向かって刀を向けるとは、
お前は育ちが悪いな。直。
直弘
直弘
お前のことを兄だなんて思ってない。
そこに居たのは俺が心から憎む人で、
俺が新選組を目指すきっかけとなった。
攘夷志士の佐竹智也だった。
智也
智也
お前、新選組に入ったんだってな。
少しは俺の役に立つ気になったのか?
直弘
直弘
そんなわけないだろ。
智也
智也
俺のために、新選組を内部から壊せ。
直弘
直弘
知ってるだろ?
俺はお前の命令なんて聞かない。
智也
智也
そうだよな。俺が憎くて
新選組に入ったんだもんな。
でも、お前は俺に敵わない。
そう言って、智也は俺を殴った。
この痛み。今まで嫌という程味わってきた。
俺はそんな兄が怖くて、
いつも言いなりだった。
いつか俺が強くなって認められたら、
優しい兄になるんじゃないかと期待していたから。
でも、今は違う。
直弘
直弘
何をされても返事は変わらない。
智也
智也
勝手に言ってろ。
弱虫。じゃあな。
そう言って智也はどこかへ消えた。
起き上がる気力もなく座っていると、
あなたが現れた。
見られてたのか...あんな無様な姿。
あなたはとても質問したそうな顔をしながら、
それでも話に触れてこなかった。
直弘
直弘
あれは、俺の兄だった人。
あなた

....だった人?

俺は、あなたに話をした。
今まで1度も話さなかった。
新選組に入るまでの俺の過去を。





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ちょっと完全オリジナルの話を始めようと思いました。
またノロマな投稿になると思いますが🐢
優しい目で見守っててください。

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