第60話

⛴おかえり。
2,414
2022/03/22 14:24
-----your side-----
神楽たちとの再会に浸っていると、
数十台の新選組のパトカーが止まった。
そこから近藤さんや土方さんが続々と出てきた。
勲
あなた。
十四郎
十四郎
帰ってきたんだな。
あなた

はい。皆さんには、
ご迷惑をおかけしたみたいで。

勲
そんな事ないさ。
あなたが無事で何よりだ。
十四郎
十四郎
元はと言えば俺たちの
気遣いのなさが原因だしな。
すまなかった。
あなた

いやいや。大丈夫です。
私も迷惑をかけたので、
お互い様ってことにしましょう。

私はそう言って笑った。
近藤さんも土方さんもつられて笑った。
私の居場所はここだって。
心からそう感じる。
もう記憶が無くなったとしても、
新選組から離れたりなんかしない。
総悟
総悟
さぁ、とっとと帰りヤショー。
あなた

うん。

銀時
銀時
じゃ、俺達も帰るとするか。
神楽
神楽
えー、名残惜しいアル。
新八
新八
あなたさんも疲れてますし、
今日は大人しく帰りましょう。
神楽
神楽
分かったネ。あなた、
また遊びに来てネ。
絶対ダヨ。
あなた

うん!また万事屋に顔出すね!

そう言って手を振って、
銀さんたちは帰って行った。
勲
よし、俺達も帰るか。
私たちははパトカーに乗り込み。
屯所へと向かった。
あなた

ただいま。

私はパトカーの中で呟いた。
-----okita side-----
パトカーに乗った後、
あなたを見ると俺の横でスヤスヤ寝ていた。
勲
安心したんだろうな。
十四郎
十四郎
疲れも溜まってただろうし、
そのまま寝かしとくか。
勲
そうだな。
十四郎
十四郎
一件落着、みたいになってるが、
総悟。テメーは帰ったら始末書だ。
総悟
総悟
そりゃ、ヒデーヤ。
俺のおかげであなたは
今ここに居るんデスゼ。
十四郎
十四郎
判断をあおがず、
単独行動した罰だよ。
勲
まぁまぁ、今回は大目に
見てやってもいいんじゃないか。
十四郎
十四郎
そうだな。今回は、
手柄に免じて許してやるよ。
そう言うと、近藤さんと土方は目を合わせた。
勲
おかえり。あなた。
十四郎
十四郎
おかえり。
あなたを見ると少し微笑んだように見えた。
総悟
総悟
おかえり。
こんな小っ恥ずかしいセリフ
もう2度と言わせるなよ。
俺はあなたにジャケットを掛けて、
アイマスクを装着して土方の死体の数を数え始めた。
総悟
総悟
土方の死体が1体。
......土方の死体が5体。
十四郎
十四郎
だから羊を数えろ。
それか何か、俺も
お前の死体を数えて寝てやろうか。
総悟
総悟
クソうるせぇ土方の死体が11体。
十四郎
十四郎
聞こえてんじゃねぇか。
お前、車降りろ。
根性叩き直してやるよ。
勲
落ち着けってトシ。
あなたが起きるだろ。
総悟
総悟
空気読めない土方の死体が15体。
十四郎
十四郎
もーいいよ。勝手にやってろ。
そんな感じで、
俺たちは屯所への道を過ごした。

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