第38話

⛴次の日
4,223
2022/03/22 14:21
-----Naohiro Side-----
あなたが刺された次の日の朝。
目が覚めると、俺はあなたの部屋に居た。
昨日、あのまま眠ってしまったみたいだ。
部屋を見渡すと、山崎さんと隊長が居た。
山崎さんは呑気そうに寝ていて、
隊長はただただあなたのことを見ていた。
直弘
直弘
おはようございます。
総悟
総悟
よく寝てたみてぇだな。
直弘
直弘
隊長は寝ていないんですか?
総悟
総悟
あぁ、まぁな。
直弘
直弘
あなたと隊長って、何でそん
な仲良くなったんですか?
初めはいがみ合ってたのに。
総悟
総悟
俺があいつを認めた。
ただ、それだけでっさ。
直弘
直弘
では、俺も認められるように頑張ります。
総悟
総悟
じゃ、俺が稽古つけてやるよ。
直弘
直弘
え、ほんとですか?
総悟
総悟
なんで、喜んでんだよ。
直弘
直弘
1度、隊長と試合してみたかったんです。
総悟
総悟
じゃ、今から行くか。
直弘
直弘
え、あなたはいいんですか?
総悟
総悟
ここに俺らがいた所で何も出来ねぇし。
何かあってもザキが居るから大丈夫だろ。
それに、気分転換しねぇと。
自分ばかり責めちまうんでぃ。
直弘
直弘
じゃ、行きますか。
俺と隊長は2人で道場に向かった。
今回の件、隊長は悪くないと思う。
だから、気分転換に付き合うだけでも
いいから。力になりたいと思った。
----Hijikata Side------
朝、あなたの体調を確認するために部屋に行くと。
そこには、総悟と直弘が居た。
こいつら、ずっとここに居たのか。
総悟
総悟
自分ばかり責めちまうんでぃ。
そんな言葉が聞こえてきて、俺は、驚いた。
どんなミスをしても、
そんな言葉を口に出さないあいつが。
自分のせいじゃねぇ案件で反省するなんざ。
それに、近藤さんに意見を言うことも。
滅多にしねぇのに。
十四郎
十四郎
あいつも、変わったな。
俺は、2人が居なくなってから、
あなたの部屋に入って2人が戻ってくるのを待った。
-----Okita Side-----
直弘と1試合してから、あなたの部屋に戻ると。
そこには土方さんがいた。
総悟
総悟
何してるんですかぃ?
十四郎
十四郎
待ち伏せだよ。それより、
直弘はどうした?
総悟
総悟
いつから見てたんですかぃ?
あいつなら、へばって
道場で寝転んでますよ。
十四郎
十四郎
そうか。
総悟
総悟
で、何の用ですかぃ?
十四郎
十四郎
今回の件は、俺達に過失があった。
それを、伝えに来ただけだよ。まぁ、
反省してどうにかなるもんじゃねぇが。
総悟
総悟
珍しいですね。土方さんが
素直に謝るなんて。明日雪でも
降るんじゃないですかぃ。
十四郎
十四郎
それを言うなら、お前もだろ。
明日槍でも降ってくるんじゃねぇか。
総悟
総悟
じゃ、俺が降らしてあげま
しょうか。土方さんだけに。
十四郎
十四郎
なんで、そうなるんだよ。
間違いを指摘し合う仲。
誰かが道を踏み外したら、
それを全力で戻すのが俺達の関係。
いつか、近藤さんがそんなこと言ってたな。
俺たちの関係は、いつになっても変わらないみたいだ。

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