-----Okita Side-----
俺はあの後、屯所に戻らず走った。
そして今居るのは、高杉の船が停泊している港。
港付近は入り組んでいる上、
船員がうろついている。
簡単に船に乗り込めそうもない。
出来れば、争いは最小で済ませたい所だ。
なんて、考えながら覗いていると、
後ろから気配を感じた。
俺はそう言って、目の前の攘夷志士を斬った。
1人の叫びで、俺は攘夷志士に囲まれた。
言えば、ここは奴らの拠点。
時間がかかればかかるほど、
援軍は続々と来る。
取り敢えず、片っ端から相手を斬る。
不意打ちもあって、無傷とは行かない。
斬っても斬っても、相手は途絶えない。
ここで体力を使う訳にはいかないのに。
前の人を相手にするのがやっとで、
後ろなんて振り返らねぇ。
そうすると、倒れたと思っていた奴が、
急に立ち上がり、刀を振り上げた。
キンッ
そいつの刀を受け止めそこに居たのは、
旦那だった。
なんて話しながら、周りの攘夷志士を蹴散らす。
そう言うと、俺と旦那は
チャイナと新八にその場を任せ船に乗り込んだ。
あなたまであと一歩。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。