第68話

⚔️潜入
903
2023/01/24 13:34
数日後。
佐竹智也に関する話し合いが開かれた。
今日までに山崎さんが集めた情報によると、
佐竹智也は毎日のようにキャバクラに
通っているということがわかった。
十四郎
十四郎
情報によると、味方への警戒も高く。
潜入は難しいらしい。情報を得るなら、
このキャバクラが狙い目だそうだ。
直弘
直弘
そうは言っても。
どうやって接近するんですか?
総悟
総悟
居酒屋でもなく、キャバクラじゃあ、
ザキが潜入することもできねぇ。
キャバクラって、前将軍の警備に行ったところだよね。
従業員は女性で、男性に接客をしてた。
お酒の場だから、話を聞き出すには
絶好のチャンスだけど。
客として接近するのは違和感だし。
山崎さんが女装する訳には
......女?
その日の夜。
??
うん。よく似合ってるわ。
あなた

ありがとうございます!お妙さん。

私は佐竹智也に接触するために。
着物を着て、おめかしして
新八くんのお姉さんであるお妙さんが居る
キャバクラに来た。
妙
土方さんから話を聞いた時は
ビックリしたけど、
全力でサポートするわね。
あなた

ありがとうございます。
変なことに巻き込んでしまって
すみません。

妙
全然。それじゃ、いきましょうか。
あなた

はい。

キャバクラへの潜入。
私は新選組唯一の女だし。
私にしか出来ないことだと思う。
ここで、やんわりと話を聞いて。
佐竹智也のしっぽを掴んでみせる。
私がお店に出て少し経った頃。
女の人達に囲まれ数人が店に入ってきた。
その先頭に立っているのは、
直と同じ黒髪で自信に満ち溢れた顔をした人。
間違いない。この人が直の兄、佐竹智也だ。
1度見たから間違いない。
妙
佐竹様。
今日も来てくださったんですね。
智也
智也
あぁ。俺たちは、この身を捧げて
国を変えるために働いてるんだ。
息抜きは必要だからな。
そう言って、佐竹智也は女の人の肩を抱いた。
この人、自分がしてることが国のため
だと思ってるみたいで不愉快。
だけど、今は笑顔を作らないと。
話を聞き出すのが、私の仕事だ。
妙
今日は新しい子もいるんです。
とても聞き上手な子なので良かったら。
あなた

初めまして。あなたと申します。
お話は、お妙さんから聞いてます。
とてもワクワクする内容で、
直接お話してみたいと思ってました。

智也
智也
いいとも。沢山話してやるさ。
さあ、席に案内してくれ。
妙
こちらです。
第1ミッション。接近はクリア。
今みたいな調子でいけば、
話は聞き出せるかも。
席に着きお酒が届くと早速、
佐竹智也は私の肩を抱き話を始めた。
智也
智也
この国の今のトップは頭が悪い。
俺より頭が悪い連中が国を
背負ってるなんて笑えるだろ。
俺が何を成してきたのか、
俺が上に立てばこの世はどうなるか。
散々話し始めた。
智也
智也
藩主が散々襲われ、
今幕府は揺らいでいる。
俺の計画通りだがな。
あなた

これから先は、
どうするつもりなんですか?

智也
智也
時が来た。
これ以上は時間の無駄だ。
次の目標は....。
佐竹智也はそこまで話すと、
スッと立ち上がり。
私に刀を向け結っていた髪を切り落とした。
髪が落ちてきて、私の耳にかかる。
智也
智也
浅はかな計画だな。
直弘のことを知っている俺が
新選組の内情を知らないはずがない。
1番隊、保科あなた。
あなた

なんのことでしょうか。

通じるとは思っていないけど、
ふと嘘をついた。これで誤魔化せたら、
すごくラッキーなんだけど。
智也
智也
しらを切るつもりか。
まあ、いい。その
度胸に免じて教えてやる。
従業員に連れられ、中で待機していた
総悟と直が刀を持って現れた。
智也
智也
次の狙いは将軍、徳川茂茂だ。
気を引き締めて頑張ることだな。
マヌケな新選組ども。
佐竹智也はそう言い残し、
キャバクラを後にした。
直弘
直弘
あなた!大丈夫。
あなた

うん。私は大丈夫。

直弘
直弘
でも、髪が。
私の背中につくくらい長かった髪は、
肩に着くかどうかの長さになった。
悲しくはあるけど、これはこれで
あなた

かっこいいでしょ。
長いのも邪魔だったし。

直弘
直弘
うん、似合ってる。
あなた

それより、ごめん。
バレちゃった。

総悟
総悟
気にするは必要ねぇ。
直弘
直弘
そうだよ。話は聞けたし。
屯所に戻りましょう。!
総悟
総悟
.....そうだな。
今日のところは引き上げた。
協力してくれた人に挨拶をし、
私たちは屯所に戻った。
作戦のことを副長や近藤さんに伝え、
私たちは休むことにした。
あなた

それでは、失礼します。

総悟
総悟
....。
潜入の後から、総悟がボーッとしている。
失敗したことを怒ってるのかな。
あなた

ごめんね。最後まで話を聞けなくて。

総悟
総悟
なんのことデッサ。
あなた

さっきから、機嫌が悪いから。

総悟
総悟
これはあなたへの怒りじゃねぇ。
そう言って、総悟は私の髪を触った。
総悟
総悟
今度は近くにいたのに、
俺はまた守れなかった。
あなた

たかが、髪の毛だよ。

総悟
総悟
俺にとっても、
髪の毛はただの髪の毛デッサ。
ただ、俺は長い髪のお前の方が
可愛くて好きデッサ。
総悟は私の顔を見つめながらそう言った。
可愛いなんて、ここに来てから
言われたことないし。予想もしてなかった。
サーッと顔が赤くなる。
変に意識して、顔がこわばる。
あなた

な....何言ってるの。

総悟
総悟
お前は、新選組である前に女だ。
自分のことを大事にしろ。
固まる私の体を引き寄せて抱きしめた。
静かな時間が流れてから、
総悟は私の体を離して
部屋へ戻って行った。
総悟
総悟
上書きデッサ。
私が、佐竹智也に肩を抱かれて、
鳥肌が立ったこと気づいてたのかな。
いや、そんなことは重要じゃない。
私は今起きたことの整理がつかなくて、
その日は眠ることが出来なかった。

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