先に行ってしまった沖田総悟を追いかける。
沖田総悟が歩いてる方は、屯所とは逆方向。
ここで見失ったらまた探さなきゃになるし。
歩いていると、沖田総悟は建物の中に入っていった。
建物の看板には『万事屋銀ちゃん』と書いてあった。
『万事屋』って何?
とにかくインターホンを押すと中から男の子が出てきた。
促されて中に入ると、『糖分』という
文字の下の机に天パの男の人が座っていた。
その前のソファーには沖田総悟がいた。
神楽という子は沖田総悟を見ると表情を変えた。
嫌いなのかな。私と一緒だ。
そう言って、沖田総悟は万事屋から出ていった。
信じれなくて後を追おうとすると、
神楽ちゃんに手を引っ張られた。
あんな奴に『思いやり』なんて感情あるわけない。
銀さんの話によると、
沖田総悟はここに来て、私と神楽ちゃんを会わせたかったらしい。村から出たばかりで友達がいない私のために。だから、わざわざここに寄ったらしい。
ここなら、歳の近い子もいるから嬉しいだろって。
なんか、ここ暖かいな。
張り詰めてた気持ちがすごく和らぐ。
神楽に言われて気づいた、私は泣いていた。
村の友達を思い出して、すごく悲しかった。
私は、3人に村であったことを話した。
みんな静かに話を聞いてくれた。
話が終わると、みんな励ましてくれて。
歌舞伎町も暖かいんだな。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。