第32話

🏢羊の代わりに数えるもの
4,494
2022/03/22 14:19
次の日。
結局、昨日から寝られなくて、
土方の死体を数えている。
総悟
総悟
土方の死体が5201体...。
クソバカマヨラー土方の死体が5202体..。
すると、誰かが部屋に入ってきた。
十四郎
十四郎
いや、だから羊を数えろー!んな、
キモイもん想像して寝れるわけねぇーだろ。
総悟
総悟
よかった。自分がキモチワルイ
自覚はあったんですね。
十四郎
十四郎
いや、俺の話じゃねぇよ!
普通に起こしに来たのかと思ったが、
少しくらい顔をしていた。
なんでぃ。マヨでもきらしたのか。
なんて思っていたが、事態は深刻だった。
十四郎
十四郎
昨日の晩、直弘が刀を拾ってきた。
お前なら誰のか見たらわかるだろ。
総悟
総悟
.....あなたの刀。
十四郎
十四郎
んで、その近くには、
こんなものが落ちていた。
そう言って渡されたのは、針だった。
針の先端には、何かを塗ったような跡があった。
十四郎
十四郎
多分だが、あなたは攘
夷志士に誘拐された。
総悟
総悟
んな、あいつはそんなタマじゃねぇでっさ。
十四郎
十四郎
あいつの力ならな。だが、遠方からの
攻撃ならありえる。いま、直弘と2番隊
が街を探し回ってるが、見つからねぇ。
お前は直弘と交代して2番隊に合流しろ。
それだけ話すと、土方は部屋を出ていった。
遠方からの攻撃。俺も蜜蜂の時食らったから。
それなら、あなたがやられても不思議じゃねぇ。
俺は、着替えて、江戸の街に繰り出した。
あなたが居なくなった場所に着くと、
カサカサと人が動く音がした。
待ち伏せされてたのか。
それも、狙いは俺かよ。

『新選組、1番隊隊長沖田総悟だな』
『お前のお気に入りの隊員を返して欲しければ』
『俺たちに着いてこい』

俺は、そいつらに着いて行った。
こいつらしか、あなたの居場所知らねぇし。
ここは従っておくしかぇ。
着いたのは、廃ビルだった。
促されるまま、上に行くと。
柱に結びつけりたあなたが居た。
あなた

総悟....。

『やっと来たか。待っていたぞ』
総悟
総悟
何をですかぃ?
殺される時をか?
『お前を殺す時さ』
『この女を助けたければ、刀を捨てろ』
総悟
総悟
へい。
『よし。じゃあ....って、えー!』

俺は、攘夷志士の言う通り刀を捨てた。
それも鞘から抜いた生身の刀をあなたの方に向けて。
『お前バカか!』
『味方に向かって投げるやつがとこにいる』
総悟
総悟
俺が守るもんは近藤さんだけだ。
それ以外の奴は、人質にもならねぇよ。
出直してきな。ま、その前に。
お前らはここで死ぬことになるけどな。
俺は、自分の刀を抜いた。
俺の前には、50人くらいの攘夷志士がいる。
絶望的にみえるだろ。
けど、全然絶望的なんかじゃねぇ。

『貴様、刀はさっき捨てたはず』
『ま、刀があった所で、1人では勝てるはずが...』

俺は今、1人じゃねぇ。
お前ら、人質に取ったやつが悪かったな。
あなた

どこ投げてんの!
危なかったじゃん!

総悟
総悟
そりゃ、縄を切りたかった
んだからそうなるだろ。
あなた

そういう問題じゃない!

『小娘、いつの間に』
総悟
総悟
さ、これでこっちは最強だ。
お前らなんざ、
俺達だけでも楽勝でっさ。
俺の挑発に攘夷志士ものってきて、刀をとった。
圧倒的な人数差。それでも俺達は勝った。

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