次の日。
結局、昨日から寝られなくて、
土方の死体を数えている。
すると、誰かが部屋に入ってきた。
普通に起こしに来たのかと思ったが、
少しくらい顔をしていた。
なんでぃ。マヨでもきらしたのか。
なんて思っていたが、事態は深刻だった。
そう言って渡されたのは、針だった。
針の先端には、何かを塗ったような跡があった。
それだけ話すと、土方は部屋を出ていった。
遠方からの攻撃。俺も蜜蜂の時食らったから。
それなら、あなたがやられても不思議じゃねぇ。
俺は、着替えて、江戸の街に繰り出した。
あなたが居なくなった場所に着くと、
カサカサと人が動く音がした。
待ち伏せされてたのか。
それも、狙いは俺かよ。
『新選組、1番隊隊長沖田総悟だな』
『お前のお気に入りの隊員を返して欲しければ』
『俺たちに着いてこい』
俺は、そいつらに着いて行った。
こいつらしか、あなたの居場所知らねぇし。
ここは従っておくしかぇ。
着いたのは、廃ビルだった。
促されるまま、上に行くと。
柱に結びつけりたあなたが居た。
『やっと来たか。待っていたぞ』
『お前を殺す時さ』
『この女を助けたければ、刀を捨てろ』
『よし。じゃあ....って、えー!』
俺は、攘夷志士の言う通り刀を捨てた。
それも鞘から抜いた生身の刀をあなたの方に向けて。
『お前バカか!』
『味方に向かって投げるやつがとこにいる』
俺は、自分の刀を抜いた。
俺の前には、50人くらいの攘夷志士がいる。
絶望的にみえるだろ。
けど、全然絶望的なんかじゃねぇ。
『貴様、刀はさっき捨てたはず』
『ま、刀があった所で、1人では勝てるはずが...』
俺は今、1人じゃねぇ。
お前ら、人質に取ったやつが悪かったな。
『小娘、いつの間に』
俺の挑発に攘夷志士ものってきて、刀をとった。
圧倒的な人数差。それでも俺達は勝った。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。