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第5話

1日目-4
パチッ
神奈
ん……?
目を開けると、そこは、見慣れた稲汰の家の天井だった。
時計の針を見ると、9時丁度を指している。時間に余裕があることを確認し、ついさっきまで見ていた夢について考え始める。
(神奈)妙にリアルだったし、あのやりとり、やっぱり1度やったことがある気が……。
ふいに、いままで失われていた1つの記憶が、神奈の頭に甦ってくる。
神奈
そうだ、小さい頃、なー君と結婚する約束をしたんだった……。
喜びもつかの間、神奈の胸に、不安の雫が広がっていく。
(神奈)なー君は頭が良いし、記憶力も私なんかよりいい……。なー君が今もその約束に縛られているんじゃないかな……。
もしも稲汰が、この約束を覚えたまま、神奈と一緒にいてくれていたとしたら、稲汰は今までどんな気持ちで……
取り巻いた考えは途切れることなく神奈の周りに蓄積していく。
だが、こんな暗い考えをずっと持ち続けるほど、神奈は弱くなかった。
(神奈)なー君が、私に隠し事をするなんてありえない!きっと、聞いたら答えてくれるわ。
そこで神奈は、今の、稲汰への気持ちを考えながら、昔の記憶と共に整理することにした。
(神奈)もしも、今、なー君と結婚って話になったら……、嫌ではないけど、喜ぶって訳でもないかも……。
“恋をしたい”とはずっと考えていたけれど、それを稲汰と、もはならないようだ。
だが、まだ恋愛に未熟な神奈は、友達としての『好き』と、恋人としての『好き』の節目がはっきりとわからず、少し行き詰まる。
きっとこれは恋愛感情の『好き』ではない、もしそうだとしても、それは思春期特有の一過性の感情だ、と自分に言い聞かせ、部屋を出る。
(神奈)どっちにせよ、今からなー君にこの話をしにいくんだから、きっと大丈夫……ね!
思い足を無理矢理動かす。この選択が、稲汰を変えていくとも知らずに……