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第44話

4日目-5
神奈
はじめまして……
拓の妹、沙那に話しかけられた神奈は、反射的に、『はじめまして』と返した。彼女の瞳を見つめていると、まるで吸い込まれそうな錯覚に陥る。
……な、神奈!?おい、大丈夫かっ?
神奈
……!
どうやら、いつの間にかぼーっとしてしまっていたらしい。それほどまでに、沙那の美貌は、女の子の神奈から見ても計り知れないものだった。
神奈
……あっ、ごめん、大丈夫!というか……沙那ちゃん……だったよね?沙那ちゃんは、なんで私の名前を……?
気を取り直して、再び沙那の方へ向かう。神奈が問いかけると、沙那はふわり、と優しそうな微笑みを返した。
沙那
それはですねぇ、おにぃがいっつも神奈さんのことを話しているからですよ~っ!!最近なんか、口を開けばいつも、神奈が、神奈がって……妹の私でも嫉妬しちゃうくらいで!!それからあぁ~……ムグッ
沙那が楽しそうに話すのを止めたのは、顔を真っ赤に染めた拓だった。
沙那。……言い過ぎ。
(神奈)ふふっ。なんか、かわいいなぁ……これが、〝兄妹〟ってやつなのかな……。
2人に目を向けると、『別にいいじゃないですかぁ、おにぃのいじわるうぅ~!!』と頬を膨らませた沙那と、『よーくーなーい。いくら沙那でも、こればっかりは許せん。』と沙那の膨らんだ頬を軽くつねる拓が、仲睦まじい様子を見せていた。
神奈がそれをしばらく眺めていると、拓が神奈の視線に気づく。
あ。ごめん、神奈w……で。沙那、お前はなんでここに来たんだ?
拓が沙那にそう問うと、沙那はなぜか、神奈の方をじっと見つめた。
沙那
もちろん、大好きなおにぃに会いに来たんですっ!!……て言いたいところですが、私は今日、神奈さんに用事があって来たんです。
神奈
私……?
思い当たる節がなく、思わず首を傾げる。
沙那
はい。単刀直入に聞きますね。稲汰君……沢 稲汰君とは、どんな関係なんですか?神奈さんは、彼のことをどう思っているんですか?
今までとはうってかわり、真剣な表情。それと同時に出てきた静かな圧に少したじろぎながら、神奈は返す。
神奈
どう、って……。ただの幼なじみだけど……それがどうしたの?
すると、沙那は、頬を微かに染めながら、心底嬉しそうな笑みを浮かべる。
沙那
へへ。〝ただの幼なじみ〟なんですね。……実は私、稲汰君のことが好きなんです。だから、彼と仲がいい神奈さんとの関係が気になって……。あぁ、なんだか恥ずかしいですねっ!それじゃあおにぃ、神奈さんとの時間、楽しんでねっ♪邪魔者は消えまぁ~すっ!!
そう言い残すと、沙那は、光の速さでひまわりの向こうに消えていったのだった。