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第30話

2日目-14
ピチャンッ ピチャンッ
水滴の落ちる音が、規則的に響いている。その音を脳裏で聞きながら、神奈は本の一節を何度も反復する。
『神が触れた物には、強い生命力が宿る。それに、例外はほとんど無いと言えるだろう。動物に触れると、寿命が延び、病は治る。植物に触れると、寿命が延び、長く花を咲かせることができる。──だが、その代償として神は、黄泉の国へ送られるまでの期間が1年ずつ短くなっていく。力が強かったり、上位の神はこの力をコントロールすることができるが、力が弱かったり、下位の神はコントロールが難しいとされている。』
(神奈)確か、こんな感じの文章だったよね……。明らかにあの花冠の花は、普通では考えられないほどの生命力だった。拓は、やっぱり人間じゃなくて神なのかな……。はぁ、今日はそのことを聞こうと思ってたはずなのに、忘れちゃってたし……、ホント最悪!!
~・~
神奈はお風呂から上がると、髪を乾かすのも忘れ、2階に上がる。そして、再び花冠と向き合った。花冠は未だしおれていなかった。
(神奈)もしもっ……もしも、だよ。拓が神様だとしたら、私は今、神様を意識しちゃってるってことになるんだよね!?せっかく、あのおばあちゃんに話を聞いてもらえたお陰で、気持ちがだいぶ落ち着いてきたっていうのに……。
花冠から、目をそらす。これ以上、拓のことを考えないようにするためだ。
神奈
まさかね。
苦笑しながら呟く。言葉で自分の心を欺こうとしているかのように。
(神奈)そろそろ寝よう!今日は、たくさん歩いて疲れたし。……きっと、明日もたくさん歩くことになるんだろうし。
神様は明かりを消すと、数分後には、深い眠りに落ちた。