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第15話

1日目-14
神奈は、我に帰った。……今、自分と自分の周りに何が起こったのか、全く理解出来なかった。
1つだけ分かるのは、『出逢いの詩』を詠ったら、1人の男の子が現れたということだけ。
目の前の男の子に話し掛けることも忘れ、神奈は、ただただ困惑していた。
そうこうしているうちに、男の子がしびれを切らしたのか、口を開いた。
お前、さっきから何を困惑してんだ、このブスっ!!
(神奈)……は?
神奈は、怒りより先に驚きが来た。初対面で『このブスっ!!』なんて言われると思わなかったのもあるが、童顔で年下に見えるわりには、声が低かったからだ。それに、今気付いたことだが、背が異常に(といっても、170cmぐらいだろうか)大きい。
神奈
……ボク、何歳?
呆気に取られた神奈が言うことができたのは、その一言だけだった。
すると、その男の子は、怒りで顔を真っ赤にした。
俺は114歳だ、ブス!!
(神奈)あっ、この子、関わっちゃダメなタイプの人だ。
神奈は1人悟り、その場を離れようとした。すると、男の子は慌てて神奈を引き止めた。
おい、待てよっ!……すまない、ブスはちょっと言い過ぎだったかも知れねぇ。
神奈は足を止め、男の子を見た。
……俺の名前は西内拓。拓様と呼ぶといい。誕生日は8月1日で、獅子座の星の元に生まれた。お前は?
神奈は、こんな中二病じみた人に名前を教えなくてはならないと思うと気が引けたが、これも1つの礼儀だと妥協して、話し始めた。
神奈
私の名前は伊井出神奈。13歳で、誕生日は1月11日。……星座は山羊座よ。
拓は、『山羊座』と聞いた瞬間、顔をしかめた。
山羊座の元に生まれたやつのお袋さんの担当か……俺もついてないな……。
(神奈)なんなの、この子!変な服着てるし、中二病じみてるし……。私を馬鹿にしてるのかしら!
神奈がそう思うのも無理はないだろう。こんな真夏の暑い日に、巫女さん男子ver.のような服を着て、汗1つかかずにひまわり畑の中にたたずんでいるのだから。
神奈
あなたはいったい誰なの?神社の人か何か?
それを聞いた拓は、絵に描いたようにキョトンという顔をした。
だから、拓様だって言ってるじゃねぇか。なんか文句でもあるのか?
神奈
文句とかそーいうんじゃなくて……。
神奈は、どこの何者かも知らない目の前の男の子に、どのような風に言葉を返せばいいのか、早くも分からなくなってしまったのであった。