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第28話

2日目-12
コンコンッ
稲汰
神奈ちゃん、ご飯できたよ。
床に寝そべってゴロゴロしながら漫画を読んでいた神奈は、稲汰の声に反応し、体を起こした。
神奈
わかった、今行くねー!
漫画を本棚にしまい、ドアノブに手をかけたところで、神奈はある違和感に気づき、動きを止めた。
(神奈)……あれ?なんかさっきのなー君、声に元気がなかった……。どうしたんだろう?
ここ2日間、少し変わったことが続くな、などと考えながら、神奈はドアを開き、1階に向かった。
~・~
神奈&稲汰
いただきます!
……なんということだ。今の神奈の心情を言葉で表すのならば、この一言に尽きるだろう。
今日は稲汰のお父さんの帰ってくるのが遅くなるー、だの、稲汰のお母さんは稲汰のお父さんが帰ってきてから一緒に夕ご飯を食べるー、だの、色々な事情が重なり、今この場は、神奈と稲汰の2人っきりだ。
それだけならまだよいのだが、先程稲汰の声に元気がない、と感じたのは杞憂ではなかったようで、理由はわからないが、いつもより稲汰がとても素っ気ない。
(神奈)うぅ、いつもなら2人で食べるのも楽しいのに、今日はなんか違うよおぉ~(泣)
カチャカチャと、食器のぶつかり合う音だけが響く。神奈は、この不快な沈黙に耐えきれず、ついにおずおずと口を開いた。
神奈
ねぇ、なー君~。私、なにかなー君に嫌なことしちゃった?なんでそんなに、そっけないのー??(泣)
稲汰は、その声に反応すると、感情の読めない瞳で、神奈と目を合わせた。
稲汰
僕、いつもよりそっけなくみえる……?
そう言う声からも感情が伝わってこない。神奈は、声が震えないように必死になりながら、目をそらさないまま、答える。
神奈
見えるよっ。……ホントに、どうしたの……?
稲汰は目をそらすと、軽く微笑んだ。
稲汰
……なんでもないよ、大丈夫。さ、ご飯冷めちゃうよ。早く食べよう。
(神奈)大丈夫には、見えないよ……。
稲汰は確かに微笑んだが、目は笑っておらず、頬は少しこわばっていた。
それから2人が食事中に言葉をかわすことはなく、
稲汰
ごめん、ちょっと1人にさせて。
という稲汰の一言で、神奈は胸のモヤモヤをどうにもできないまま、稲汰と別れ、部屋に戻ることになったのだった。