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第6話

1日目-5
コンコンッ
神奈
なー君?いるー?
稲汰
うん、入って!
稲汰の部屋の前で足を止める頃には、先程までの重い気持ちもほとんど消え、自信がみなぎってきた。
神奈
なー君に話があるの……。聞いてくれる?
今、優しい笑顔を向けてくれている稲汰が、この話をしたあとも変わらず笑顔を向けてくれるのだろうか……。
稲汰
急に改まって何??僕はいつだって神奈ちゃんの話を聞いてあげるよ。
そう話す稲汰を信じ、話を切り出す。
神奈
小さい頃……幼稚園位の歳だったかな?……ひまわり畑でした約束……ち、小さな、約束。覚えてる?
稲汰は、瞳を大きく見開いたかと思うと、急に真面目な顔になり、こう言った。
稲汰
『もう、神奈ちゃんは僕がついてなきゃダメだね。……そうだ!大人になったら僕と結婚しよう!そしたらずっと一緒にいられるよ!!』
神奈は、するべきことを悟り、こう返す。
神奈
『稲汰君とずっと一緒?……素敵!神奈、稲汰君と結婚する!!』
稲汰
『うん、約束だよ!!』
神奈&稲汰
『ひまわりに誓って……!』
言い終えた2人の瞳には、もはや2人以外映っていなかった。
しばらくして、稲汰が口を開く。
稲汰
神奈ちゃんがこの約束を覚えているとは思わなかったな……。
神奈
ついさっき、夢でみて思い出したんだよww……こんなに大切な約束、忘れててごめんなさいっ!!
稲汰は、やっぱり覚えていた。そして、神奈が約束を忘れていたのも知っていた……。
稲汰
でも、急にどうしたの?……っもしかして、僕との結……
稲汰の“結婚”という言葉を遮るように、また、そんな言葉聞きたくないとでも言うように、神奈は言いきる。
神奈
この話をしたのは、なー君と結婚するためじゃないの……!
稲汰の顔が一瞬で凍り付く。絞り出すような声には、神奈への思いが痛いほどこもっていた。
稲汰
“結婚するためじゃない”……って、まだ早いって意味……だよね?お付き合いからって……照れ隠し、だよね?
神奈は、もう稲汰の顔が見れないのではないかとさえ思った。だが、稲汰のためにも、はっきり伝えなきゃとも思った。
神奈
私、恋はしたい。……でも、なー君とは、幼なじみのままでいたい……。
急に稲汰は笑顔になった。そして神奈を真っ直ぐ見た。
……この笑顔が、稲汰の精一杯の強がりだということを、
……この笑顔の裏に、溢れんばかりの涙が隠されていることを、
このときの神奈は、知るよしもなかった。