その人は一度、何故か後ろを振り向いた。
あ、
背中。
『6』って書いてある。
その人はぶつかった私の事を心配してくれた。
その人とパッチリ目が合う。
これが、ナナとサンヒが言ってたイケメンの人か。
確かにイケメン。
頭を下げる。
優しく笑うその人の笑顔は素敵だった。
私はそこでその人と分かれた。
名前聞かなかったけど、、、。
別にいいや!ㅋㅋ
私たちが話した事はカンナ以外には秘密にしよう。
そう思いながら私は階段を駆け上がった。
私はカンナにさっきの事を話した。
私たちは微笑み合った。
2人がやって来る。
あの人の顔が見られて、私はスッキリしていた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!