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第18話

【Eight・epilogue】
June 3rd

あの事件から四日経った。今は有給を取ったツジとニューヨークの街を歩いてる。
「で、どうだ。あのメイドさんは」
「死刑などにはなりませんでしたが、そう短くない時間、服役する事になりました」
「そうか、そりゃ良かった」
いきなり投げかけられた言葉に振り返ると、サッカー小僧とナマイキ女優が居た。私服のようで、どちらも顔を軽く隠している。
「どうした。休みでも取ったのか」
「ははっ、もうすぐ現役復活できるが、その前に聞きたかったんだ。自殺じゃない理由」
この小僧が聞きに来るとは思って居なかったが、聞きたいなら聞きに来いと言ったのは俺らだ。女優の方は聞きたくなさそうだったんで、一人で待っててもらった。
細い横道に入り話す。
「死因は転落死じゃなく絞殺。しかも縄は被害者の足元に丸く、囲むように落ちてた。つまり縄を絞めたのは他人。分かってくれたか?」
「はい。でも…彼女は人を殺すようには見えませんでした。本当にそうだったんでしょうか」
「それは間違いありません。縄から、彼女の指紋が出ました。あの人は最初から罪を償うつもりだったんです。面会した時も、悔やんでる風には見えませんでした」
「そっか。勇気のある人だったんだな」
若干の沈黙のあと、ベガティルが口をもう一度開く。
「そういえば、社長は何故貴方達を招待したのでしょう」
「あぁ、それは…多分、招待したのは社長の方じゃなくて、あの使用人だよ」
俺は懐から一通の手紙を取り出す。それをベガティルに渡し、読み始めた。
「彼女は手紙と招待状を同封して、私達に送って来ました」
「『パーティ中、必ず人が死ぬ。お前には真実を暴いてもらう』……ね…彼女は、最初っから覚悟が決まってたってことか」
「はい。彼の悪行を暴かせてから、捕まるように仕向けてたので……」
しんみりとしてると、耐え切れなくなったのか、アルタイルが声をあげる。
「ねぇ!つまんないわ。もうその話はやめましょう?折角の休みなんだし。貴女!サクラだっけ?服装が硬すぎだわ。私がコーディネートしてあげる。さぁ、行きましょう!ベガ。マサヤも!」
アルタイルは走り出す。サクラの手首をしっかり掴んでる。
「おい!そこ女性用じゃねぇだろうな?」
俺はベガティルと目を見合わせ、一緒に走り出した。

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望仁香
望仁香
お手柔らかにお願いしますm(_ _)m 誤字・脱字多々あると思われ…… 書くジャンルはバラバラになるかもしれないです。
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