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第10話

【Five・Interview〔3〕】
21:32
「よろしくお願いします。まさか、こんな体験するなんて、思ってもいませんでしたよ」
「私達も、できるだけこんなことはしたくないんですけどね」
困った顔をしながら入って来たアンドルフに、サクラは同じく困った顔をした。
「先に言っておきますが、社長は我々警備員にも…いや、もう違いますが、ともかく、誰にも顔を見せない人でした。私には動機はありません」
彼は他の人より、身の潔白をいち早く証明したいのだろうか。
「…じゃ、アプローチを少し変えよう。最近、何か厭な事はあったか?例えば、ここを辞めた理由。とかな」
「…徹底的に疑うんですね」
「そういう仕事ですから。お願いします。協力して下さい」
アンドルフは諦めたように溜め息をついた。
「しょうがないですね。辞めさせられたのは、わけのわからない噂が流れたんです」
「噂…ねぇ。女でもとっかえひっかえしてたとかか?」
「そうですよ。最低な男と思われてしまいました」
冗談混じりに言ったマサヤの言葉は、的のど真ん中を命中していた。不貞腐れながら、アンドルフが語り始める。
「僕は別に女なんて興味無いんですよ。なのに女と話してるだけで『最低だ』だの『女癖悪い』だのって…僕は話をしたいだけなんです!なのに…」
ギリッ、と歯ぎしりをする音がこちまで聞こえてくる。
「話してる写真撮って、雑コラまで用意して、ロッカーに突っ込むなんて…社長まで知れ渡ってしまって、辞めさせられたんです」
「それは…悪意しか感じられませんね」
「僕からはそれしかありません」
「ありがとうございました。お部屋に戻ってもらって構いませんよ」
アンドルフが扉に向かって歩き出す。扉まで来て、そういえば…と言って振り返る。
「解雇通知の封筒の中に小さい紙が入ってました。『調子に乗るな。Invisible truth』って」
そして、彼は去っていった。

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望仁香
望仁香
お手柔らかにお願いしますm(_ _)m 誤字・脱字多々あると思われ…… 書くジャンルはバラバラになるかもしれないです。
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