パソコンを取りに行った。
こうなることが分かっていたので敢えてそのファイルをつくった。
警察に1回逮捕されたやつが戻ったら近所の人が怖いだろうし
学校行っても避けられるだろうし
捕まるんだったら、刑務所に入りたい。
カタカタカタカタカタ
静かな取り調べ室に俺のタイピング音だけが響く。
自分でサーバーの強化しといてなんだけど
めんどくさい。
こんなつもりではなかった。
警察官誰かしら出来るんじゃないかって思ってたけど。
インジケータがなかなか消えない。
そのファイルの中身は
とある会社の機密情報を複製したもの。
そして書き換えたという証拠の写真。
両腕をおっちゃんに差し出した。
終わった。
やっと終わった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。