ジョングクside
大浴場に到着。
人気ゼロ。
ドユンの言葉が引っ掛かる。
何も聞くなって?
ジミニヒョンはそれを知ってる?
俺の隣のロッカーに荷物を置くドユンを見る。
変わったことはないようだけど?
するとドユンがしゃがみこんで
いやどこが!?
どこをどう見てそう思える?
まだかな?
身体にコンプレックスがあるのかと思ったけど
腹筋は引き締まってて問題ない。
って見すぎた。
僕らは洗い終えて湯船に浸かってるところ。
ドユンは今から体を洗うようだ。
背を向けた瞬間、僕らは息を飲んだ。
ドユンの背中に斜めに痛々しい傷跡があったから。
浅かったら傷跡は消えるはずだ。
消えてないってことは相当深く切り付けられたんだろう。
何も聞くなってのはこういうことか…
ジミニヒョンは普通に接してる。
知ってたのか。
テヒョニヒョンは位置的によく見えただろうし
いつもの調子がなくなってる感じがした。
ヒョン!正直者か!?
あのドユンが空気を読んで笑いにしてくれた。
彼女は…
いつものウザいドユンになって
僕らも普通に戻れた。
ドユン。
ウザいけど、
過去のこと、知りたいな。
唯一のルームメイトだし。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!