私の眠りについた理由、
それが知れると思うと私はドキドキした。
楽しみ…というよりは怖いという思いの方が
強かった。
「 菜々美 」
「ん…?」
「理由…話していい?」
「…うん」
「事故に遭ったってのは話したっけ」
「まぁちょっとだけ」
「そっか…。菜々美は事故に遭ったんだ。
ㅤ菜々美が目覚めた日のちょうど4年前に。」
それからマサイはゆっくりと話してくれた。
私の心にまで語りかけるように。
「なんで事故に遭ったかっていうと…
…俺のせいなんだ。ごめんな。」
マサイの声は…今にも泣いてしまいそうで
壊れてしまいそうなほど震えていた。
マサイの声を聞くとドクンっと心臓が跳ねた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。