あれから1ヶ月が経ち、私は松葉杖で
しっかり歩ける一歩手前まで来ていた。
つまりもうすぐ退院できる、ということ。
マサイも毎日お見舞いに来てくれるし、
他のFischer'sメンバーも毎日誰かが来てくれる。
大学の話、昔の話、テレビの話、
いろんな話をしてくれる。
『大学でシルクがこんなことしてて
めっちゃ見られてからかわれてた』
『菜々美が事故に遭った直後はいろんな奴が
お見舞いに来てて毎日人の出入りが凄かった』
『この前の☆☆☆みた?
あれめっちゃツボなんだけどwww』
そのほとんどが私も会話に入れるような
話し方でいろんな事を知れた。
Fischer'sのお陰で私が"記憶を無くした"という
ことも昔の友達に理解してもらえたらしい。
私は本当に良い友達を持った。
毎日が本当に充実していた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。