『 菜々美…!』
「え…健斗…?!」
『お前とはこれでサヨナラだ』
「なんで…一緒に住むって決めたじゃん!
結婚しようって言ったじゃん!」
『あれは夢なんだよ、お前が眠ってた間の』
「嘘だ…!ずっと一緒にいたじゃん!」
『お前ずっと一緒にいた記憶あんのか?』
「…ない」
『そう。ないんだよ。
お前はあいつら8人と幼なじみなんだよ。』
「…嘘だ!!私…健斗と…健斗と…」
『もうお別れだ』
「なんで…もう…会えないの…?」
『もう会えない』
「まだ…話してたいっ…」
『もうお別れ。そのうち葵がくるよ。』
「健斗と話してたいのっ…」
『じゃあな、菜々美』
「まって!行かないでっ…!
まだ言いたいことがたくさんある…の!!」
『4年間ありがとうな。
幸せになれよ。さようなら、菜々美。』
健斗は真っ白な光の中に消えていった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。