第22話

#5-2
320
2018/08/12 21:30
「フクナってさ眠ってた4年間

 どんな生活してたの??」

「え?あーっとー…」

急な質問に少し焦った。

「長くなるけど…いい?」

省略して話せる気がしなかった。

「うん、いいよ」

モモはなんとなくそう言ってくれる気がした。

「私ね、中3の時からの4年間しか記憶がないの。

 夢の中でも今も。たった4年間の記憶しか。」

「そうなんだ…」

それから私は約1時間に渡りこの4年間の

話を隅から隅までしっかり話した。

健斗と葵と出会ったときのこと、

フクナと呼ばれ始めたきっかけのこと、

星ヶ浜のこと、告白されたこと、

プロポーズされたこと、中学、高校のこと、

同居の約束のこと、そして階段で頭を打ったこと。

「すごい…よ」

「すごい?」

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