第2話

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2021/01/24 08:19





__とある日の夜中。

みんなが寝静まるころ。
大和さんに呼ばれて、俺はリビングにやってきた。



「なんの用事だよ?」


「まあまあ座りなさいって」



ポンポンとソファを叩く大和さん。
その表情は、軽くにやけているようにも捉えられる。
いや、にやけているのかもしれない。



「で?」


「やあさ、ミツはさ、彼女いるじゃん?」


「ああ、あなたな。それが?」


「その子のことなんだけど...」




思わず顔が険しくなる。
大和さんはそれに気づいたのか、手を目の前で振る。
"狙ってるわけじゃねえよ"ってことか。



険しくなるのも仕方ない。
大和さんが言ったとおり、あなたは俺の彼女だ。
高2のころから付き合っている。
でも、それがなんなんだ?



「お前らもう長いじゃん?」


「まあ、もう3年くらいになるな」



腕を組み、今までのことを思い返してみる。
確かに長い。

だが俺は、大和さんの次の言葉に思わず目を見開いた。













「だからさ、結婚とか考えたら?」







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