…
その日の授業が終わった。
今日の部活のメニューはすごくキツイものだった…
しかもマネージャーが休みだったため準備などが遅く顧問に怒られてしまった。
さらにその日、顧問はものすごくこの上ないほどに機嫌が悪かった。
また3年生の悪事を叱り、殴られそうになった、そんなところだろう。
「最悪だな…」
夕日の中を一人、静かに呟く。
「なにがですか?」
ビクッとして後ろを振り向くと転校生が居た。
「いや別に」
愛想ない返事をする。
「今日転校してきたD組の阪口 椿です!
よろしくお願いします!」
「俺は同じくD組の砂山 輝。よろしくね」
「あと、同学年だしタメ口でいいよ」
「うんっ!ありがとう!」
俺とは裏腹に愛想の良い返事をした。
俺と阪口はぎこちなく話ながらだんだんと暗くなる道を歩いていった。
・・・
「ところで砂山くんは何部?」
「陸上部」
「ほー競技は?」
「幅跳び」
「あ、私も中学の時 幅だったー!」
「へー」
「じゃあ陸上くんの?」
「いや…」
阪口は俯いて元気の無さそうに返事をした。
「あ、じゃ、じゃあ今日は話せてよかった!バイバイ!!」
元気よく挨拶をして早歩きでそそくさと帰って行った。
「お、おう」
何気なく挨拶をし、あの阪口の態度に疑問を持ちながら家へと向かった。
第二話 END
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第二話も読んで下さり有難うございました🙇
第三話もよろしくお願いします<(_ _)>
まだまだ初心者なのでなにかいいアドバイスなどがあったら💬お願いします!!
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!