第16話

名脇役
40
2019/06/09 05:32
どこにいても 何をしていたとしても
君のことばかり思い出し おとなしく苦しんでいるよ
なぜなのでしょう 告白したわけじゃないのに
別にフラれたわけじゃないのに 僕はなぜ苦しむんでしょう
「それはたぶん わかってるから」
ってそれさえも わかりたくない
もういっそ もうずっと
思い出したくもないよ なんて思えば余計にもっと
身体でも頭でもない心が動くの
困らせないでよ 苦しくさせないでよ
そんな風に優しくすんなよ
なんにも知らないくせして「どうしたの?」なんな聞いてくんな
他でもない君でこんな始末になってるんだよ
なんて言えるわけもない僕はいつもと
同じ顔で言う「なんでもないよ」
君の友達ランキングだったら
僕はナンバーワンを取っているんだろうか ならば
もしも「親友に抱く感情が好きに近い」が本当だとすれば、君は僕を
また同じ“たられば”を繰り返して“友達”という肩書き背負って
なんとかギリギリ君の隣にいられるのです
なにかしらの間違いでいいから
僕のものになってくれないかな
忘れさせてもくれなくて むしろ忘れたくなんかないって
身体でも頭でもない心が言うのです
だからもう困らせてよ 苦しくさせていてよ
そんな風に優しくしといてよ
なんにも知らないくせして「どうしたの?」なんか聞いてくんな
他でもない君でこんな始末になってるんだよ
なんて言えるわけもない僕はいつもと
同じ顔で言う「なんでもないよ」
そんなことばっかを 考えていること
君が知るのは いつになるかな

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