第2話

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2021/04/27 14:57
挨拶は失敗しちゃったけど、彼とは沢山喋った。それによると彼の名前は帝で中学三年生らしい。…小3の僕とは凄い年齢の差があるなぁ…。…ん?中学三年生って事は…凪兄さんと同じ歳?もしかしたら帝さんの事知ってるかも!…明日も、また会えるかな?帝さんって何故か病気の事だけは言葉を濁すんだよね。…まあ無理に聞くつもりはないけど。それにしても何でだろ…。
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瀬尾 _碧依@アオイ_
瀬尾 碧依アオイ
おはようございます……。
教室のドアを音を立てないように開け、パーカーのフードを目深に被って聞こえるか聞こえないかのギリギリの音量で挨拶を呟く。
…なのに僕の存在を感知した教室から一気に歓声が湧き上がった。
「おはよう!」「碧依ちゃんもう大丈夫なの?!」「おはよう!付き合ってください!」「今日も可愛いね!」…など変わり映えしない声が聞こえる。傍から見たら褒められてるように聞こえるかもしれないけどそれは違う。…怖いんだ。体育の授業の時着替えをじろじろ見られたり女の子はごめんとか言いながら態と胸を触ってくる。…それに、僕は人と関わりたくないんだ。ほっといて欲しい。
「誰か、助けて。」と声に出さずに呟く。
真っ先に思い出した顔は兄さんではなく…何故か帝さんだった。
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瀬尾 _碧依@アオイ_
瀬尾 碧依アオイ
……?
薬の香り、真っ白なシーツ。清潔感のあるベッド。…間違いない、ここは病院だ。…あの後どうしたんだっけ…?悩んでいると声がかけられた。
瀬尾 凪
瀬尾 凪
起きたか。
瀬尾 _碧依@アオイ_
瀬尾 碧依アオイ
凪兄さん……。僕、どうして?
僕に声をかけたのは兄さんだった。
そして僕は掠れる声で尋ねる。「どうしてここにいるのか」「何故僕はここにいるのか」二重の意味を込めて。
瀬尾 凪
瀬尾 凪
まず1つ目。婆さんが居ない時の付き添いとして。2つ目。教室で思いっきり倒れたんだよお前。
瀬尾 _碧依@アオイ_
瀬尾 碧依アオイ
大体予想はついてたけど…そうだったのか…。
「予想がついてるなら聞くなよ」と兄さんは笑って言った。……あ、そうだ帝さんの事をきか、ない、と…?おか、しいな。めのまえが、まっくらに…。
…そこで僕の意識は途切れた。
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