やばい。もしかしたら本当にバレたのかもしれない。ないとは思うが、もし呪霊を見やすい体質だったら。死神を見たかもしれない。
相手の技量を図るのが得意な人だったら。特に意識していなかった私が只者じゃないと気付かれるだろう。もしかすると、もしかするかもしれない。
「カランコロン」
お店のドアのベルの音と同時に、男性定員の知り合いらしき少年が入ってきた。
にしてもこの男性定員は安室と云うらしい。
本当に危なかった。もし呪術師のことがバレたらなんか尋問される気がする。そんな気配が、この人、、、安室さんからした。
そう言って私はカードをお会計のお姉さんに渡す
お会計が終わり、店を出ようとしたところ。
私はお店をあとにすると、伊地知さんへ電話した
「プツッ」
「プルルル,,プルルル」
無言で二分ほど待っていたところ、電話がかかってきた。
スマホ画面に出た名前に電話を切りたくなったが、もしかしたら大事な話かもしれないので、でなければならない。
「プツッ」
電話をきってすぐ、伊地知さんの運転している車がきた。
私は車に乗り込みながら言う。
私の制服の袖口につけられた盗聴器を剥がし、それに向かって話す。
まさか小学生に盗聴器をつけられるとは思っても見なかった。それに盗聴器を仕掛けるのが上手かった。きっとこれまで何人もの人に盗聴器を仕掛けてきたに違いない。
何を考えているのか知らないが、コナンくんはまだ小学生だ。危ないことには首を突っ込まない方がいい。
いくら格闘術が凄くたって、低級呪霊ならまだしも、私達呪術師に勝てるわけがない。確実に上に消される。
そう言って私は盗聴器を握り潰した。
「バキッ」
伊地知さんが車を出しながら言う。
私は喫茶店ポアロの方向を見つめていた。
すぐに会うことになるとも知らずに。
誰か交換宣伝しませんか?😭🙏
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!