......少し気になることがあってね。でももう大丈夫だよ。どうやら僕の気のせいだったようだからね
......
嘘だとわかった。口ではそう言っていても、安室さんの視線は変わっていなかったから。

あ、えと、、カードで、、、、
......
安室さんが警戒するんだから組織と何かしらの関係がある人、もしくはその疑いがあるということだろう。
組織と関係がなかったとしても、安室さんに目をつけられるぐらいなら相当腕が立つはずだ。
(どちらにせよ、あの人には絶対何かある......!)
あ! おねーさん、こんなところにゴミがついてるよ! とってあげる!

え? ああ、、ありがとう、、、、
「スッ」
袖口のゴミをとるふりをして盗聴器を取り付けた。
(これで何か分かるはず......)
よし、とれた! じゃあねお姉さん!

......うん、じゃあね。ありがとう、“コナンくん”
......!
(なんで俺の名前知って......)
(......そういえば最初ここに来たとき......)
「カランコロン」
あ、安室さん!
ッ......。コナンくん、、、久しぶりだね ニコ
あ、、、うん、、、、、
(......なんてことがあったっけか......)
(にしてもあの一瞬で俺の名前を覚えていたとはな......)
あ、安室さん、アイスがもうなくなりそうなので買い出し行ってきても良いですか?
いいですよ。今の時間帯ならそれほどお客さんも来ませんし、僕一人で大丈夫です
それじゃあ行ってきます
梓さんが店を出てすぐ、仕掛けた盗聴器から電話を掛ける音が聞こえた。
......! 安室さん、ちょっと来て
(もしこれで烏の子が聞こえたら......確実に黒の組織の仲間だ......!)
......さっきの女の人に、盗聴器を仕掛けたんだ。......安室さんも聞くでしょ?
......! 全く......。君は本当に恐ろしい子だな
そう言って安室さんはイヤホンを受けとる。

『あー伊地知さん? 神代です』
(......酒の名前じゃない。普通の日本人の名前だ。......組織の仲間じゃないのか?)
(神代......調べてみるか。偽名の可能性もあるが)
神代さんが伊地知という人に話した内容は車で迎えに来てほしいというものだった。
(......ということは位が高い、もしくはあまり人にみられたくないということか......?)
それに電話相手は声からして年上の男性だった。敬語だったが、車で送り迎えを頼めるだけの力が彼女にはあるのだろう。
......僕は一応仕事に戻るよ。客が少ない時間帯とはいえ、来ないわけではないからね。
うん
しばらくするとスマホの着信音が聞こえてきた。
......!
(次は誰だ?)

『......もしもし、なんですか。簡潔にお願いします』
相手はさっきの人とは違う人で、若そうな男の人だ。
(......嫌々って感じはするけど、、、仲は悪くない......)
組織とは関係ないのか......?
そう思ったときだった。
『あー、毛利小五郎。会えた?』
......!
(毛利小五郎?! ......おっちゃんに会う予定だったのか......?)
(毛利さんに......目的はなんだ......? ......いや、ただ単に探偵の依頼をしに来たという可能性もあるが......)
『え、まだ会ってないの? ま、別にいーけどさ、明日には会っといてよねー。米花町強いの多いらしいから、上が早くしろってうるさくてさー』

『......はい、明日には会いますよ。今日は帰りますけど』
(......強いってなんだ? それに上がうるさいって......神代さんは何かしらの組織に属している......?)
『でさ、こっちが本題なんだけど、、、あと2件、今日のあなたの任務増えたから』
(......! 任務、!)

『は? また任務ですか? 今日いつもより多く任務こなしたんですけど。滅茶苦茶殺しまくって疲れてるんですけど。それ五条先生の任務じゃないんですか?』
(......! 殺すだと、、?! それに相手のことを『五条先生』って......)
『おー、かなりストレスたまってるねー。まーでも、雑魚らしいからさ、ストレス解消のつでに祓うぐらいの気持ちでやりゃあいんじゃない?』

『......そうですね。日頃の五条先生への恨みを晴らしてきます』
『おー怖い怖い』
(......『祓う』、だと?)
(それに五条......どこかで聞いたことがあるような気がするんだが......)
その後、神代、、、あなたさんは電話相手に任務先の住所を聞いていたが、電話口では答えてくれなかった。
(......ここで住所がわかれば、まだ調べられることが増えたんだけど......)
そして音的に彼女が車へ乗り込む際、彼女が口にした言葉は思いもよらないもので、僕と安室さんの間に緊張が走った。

『いつまで盗聴してる気? コナンくん』
(......!! 気づいてたのか......!?)

あー、もしかしたら安室さんもかな?
(......! 僕まで......)

『コナンくん、君まだ小学生だよね? 今時の小学生って、盗聴器持ち歩いてるのかな? まあでも、こんなことするコナンくんが只の小学生じゃないのは確かだよね』
......

『それにしてもよく出来てるね、この盗聴器。すごく薄い。開発者は誰かな?』
(......盗聴器を見慣れている......)

『君が私になんの疑いをかけてるのか知らないけどさ、あまり危ないことには首を突っ込まない方が良いよ。......そのうち自分だけでなく、自分の大切な人たちにも危険が及ぶかもしれないからね。』
(......大切な人......)
......蘭......。

『私についていろいろ聞きたいことがあるだろうけど、私には......私達には関わらない方がいい。これ以上の詮索もやめて、大人しくお家で勉強でもしてな。これは注意じゃない、警告。もしかしたら君たちが消されちゃうかもしれないから。どれだけ強くても無意味。それだけの力が私達にはある』
(......盗聴器に気づいていた。それなりの手練れ。そんな人が『どれだけ強くても無意味』だと言った......)

もう会うこともないだろうけど、元気でね。......くれぐれも、自分から死に行くような真似はしないでね。
『バキッ』
その言葉を最後にあなたさんは盗聴器を潰した。
安室さん
ああ、探るなと言われて
探りたくなるのが
探偵の性
......明日、小五郎のおっちゃんに会いにくる......。
(明日あの人に会ったら......)
(ぜってー正体を暴いてみせる......!)
翌日
あれ!? 昨日ぶりだね、あなたさん!!

え、あ、、そ、そうだね、、、、コナンくん......
あなたさんは顔を引き攣らせながらもニコりと笑う。が、動揺しているのはバレバレだった。
これから宜しくね、あなたさん!

よ、よろしく......
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