...え?
...だから、あんたはユーマにするかどうかも分からないって言ってたらしいが、結婚式と...披露宴ってやつをするつもりだから、そのつもりでいろよって言ったんだ。
ユーマ君が帰ってからしばらく。シュウは私にそう言った。私はシュウがプロポーズをしてくれて、結婚することになっただけでも充分過ぎる程幸せだと思っていたのに、結婚式と披露宴もするとシュウから聞いて、舞い上がりそうな気持ちになったことを覚えている。そして同時に、人間ではない、ヴァンパイアになった私が人間のするような結婚式をしてもいいのかという思いが湧いたが、でもそれはそれで元人間である私らしいだろうと思い直し喜んでシュウの言葉を受け入れた。
そしてそれからは私とシュウ、そしてユーマ君と準備が始まっていくのだった。
んー、まずは会場をどこにするかだね...。ねえシュウ、ユーマ君、どこにしようか?
そうだな...魔界とかエデンでいいんじゃないのか?
そうだな...。それが無難かもしれねぇな。
うーん...魔界の王とかのお披露目とかはいつもそこでやってるっていうのは分かるけど、私とシュウの結婚式はどこか思い出のある場所とかでやりたいかな~!
思い出、ねぇ...。
だとすると、やっぱり雌豚とシュウが出会って過ごした逆巻の屋敷か?
うーん...あ、そうだ!!
...っ、いきなり大声出すなよ、頭に響くだろ...。何か思い出したのか?
急に大声出すんじゃねぇよ雌豚...。
ご、ごめんなさい...。あの、シュウとユーマ君...エドガーが昔一緒に遊んでたところって森なんだよね?そして確か近くに火事で焼けちゃった、エドガーが住んでいた村があるんだよね?私、その村を整備して会場となれるような場所を作ってそこで式を挙げたいの...。シュウ、ユーマ君、ダメかな...?
...ダメ、って訳じゃないけどさ...。それ、別にあんたの思い出の場所じゃないよな?いいのか...?それに整備、って時間かかるし魔力を使うにしてもヴァンパイアに成り立てでまだ魔力を操りきれてないあんたには大変かもしれないんだぞ?
そうだぞ、雌豚。何も俺らの思い出の場所じゃなくたって...。
そ、それは...。でもそこはシュウとエドガー...ユーマ君が出会った大切な場所だから...!それに昔、二人はそこで悲しいお別れをしたんだよね...。でも今はまたシュウとエドガーの時と同じように仲良くなれてる。だからもう一度、二人には思い出の場所で思い出を語り合って、絆を再確認してほしいの!!それを見られたら私は幸せだから...だからお願いシュウ、ユーマ君...!!
...あなた...。
...あなた、お前そんなことを...。
私がそう言ったあと、二人は少し黙っていたが...。
...あなた。お前そんなに俺達のこと考えてくれてたのかよ...。前からそれは分かっていたが、俺の予想以上に大切に思われてたんだなってことが分かってすげぇ嬉しい...。おい雌豚、何回でも言うぜ。俺とシュウのこと色々考えてくれてありがとな...今の俺達がいるのは本当にお前のおかげなんだ、感謝したってしきれねぇ...。だからお前とシュウが幸せになれるためなら俺は何だって協力してやる。...シュウ、だから行こうぜ。俺達の思い出の場所へよ...。こいつの頼み、聞くだろ?
...は、そうだな。エドガー...ユーマ、行くか、ひさしぶりにな...。
...!!シュウ、ユーマ君、ありがとう!!
じゃあまずは、ルキ達にも相談しながらこれから三人で行くか、あの場所へよ...。
ああ、そうだな...行くぞ、あなた。
うん!
それから私達はエドガーとシュウが出会った大切な場所へと行くことになって...。
作者です!原作と違ってるところがあるかもしれないですがご容赦ください!
いいねして作者を応援しましょう!
が好きなあなたにおすすめの小説
コンテスト受賞作品
もっと見るショートドラマ&アニメーション原案募集コンテスト
公式TikTokの注目動画
もっと見るチャレンジ小説
もっと見る- ホラー
魔法少女スターターセット 𝑠𝑡𝑎𝑟𝑡
「魔法少女スターターセットをあなただけに無料プレゼント!!」 とある日、こんなメールが届いた。 魔法少女?スターターセット??そんなものこの世に存在するわけがない。だって、魔法なんて誰にも使えないんだから。 ただのいたずらだと思っていたら、次の日の朝、スターターセットが届いていて…!? ※あまり、派手にはやらかしません(?)何かあれば💬まで。 表紙の箱が潰れているのは気にしないで下さい((
- 恋愛
策士な彼女さえ、溺れる策士は誰なのか
策略を放棄した彼女に待ち受けている未来とは……。
- ファンタジー
ドメインうぉーず!〜仮想世界を舞台にしたデスゲームで妹を溺愛している少女が妹を救うために元ゲームマスターの裏切り者の人工超知能と手を組んでゲームぶっ壊します〜
2050年、全てがデジタルで一元管理される時代。 妹の九三が原因不明の自殺未遂で昏睡状態に陥り、姉・有海空の世界は崩壊した。 そんな中、CUBEと呼ばれる次の人類の故郷となる仮想世界での権力争いが激化。 そこは、土地や通貨を奪い合うバトルロワイヤルの場であり、 選ばれし者たちが欲望のために汎用人工知能MEを駆使してしのぎを削る世界だった。 ある日、妹の見舞いのために病院を訪れた空は異様な光景に遭遇する。 周りは人型の怪物によって拘束された人々で溢れ、自身も動けなくなってしまう。 そこで聞こえてきたのは、かつて人類を破滅に追い込んだAIの声。 「妹の体をくれたら、救ってもいい。」この言葉をきっかけに、 空は妹を救うため、そして元の平穏な日常を取り戻すため、 世界の運命を賭けたデスゲームへと足を踏み入れる。 使用画像 七三ゆきのアトリエ https://nanamiyuki.com/ novelai https://novelai.net/
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!