第24話

第24回(さらば真選組篇八)
815
2020/07/29 08:05
※新キャラ登場します。
朧
骸…殺気を解け。一度はたもとを分かったが今は同じく天導衆てんに仕える身であろう
今井信女
今井信女
あんな連中に二度と仕える気はない
朧
お前はどうあれお前の主人あるじはどうであろうな。新政府の障害となる者を次々と除くその働き振り、天導衆も大層お喜びだ。残るは松平と近藤か。奴等の首を餌に他の反乱分子も炙り出すつもりのようだが…魚群に大魚が混ざっているようだ。奴等を相手に後手に回れば餌ごとその腕、食いちぎられる事になるやもしれんぞ。八咫烏やたがらすの教えを忘れぬ事だ。死を運ぶ烏は羽を落とした時には、もう翔び去っている
-------------------------------------------------------------------------
近藤勲
近藤勲
コイツ…ただの番兵じゃねェ…!!
「蹴り飛ばす」
桂小太郎
桂小太郎
「天照院奈落に殺されそうになる」
(━━近藤、俺達は立場が違えど国のために戦わんとする思いは同じのはずだ)
天照院奈落
「桂に向けて剣を振る」
松平片栗虎
松平片栗虎
「岩を投げる」
近藤ォォォォォォォォォ!!
近藤勲
近藤勲
「殴る」
天照院奈落
「後ろから近藤に斬り掛かる」
桂小太郎
桂小太郎
「剣で刺す」
桂小太郎
桂小太郎
「ペッ、丸薬を口から出す」
…これで攘夷志士オレ真選組局長おまえも一度死んだ。さて次は、敵か味方かどちらに生まれ変わる
近藤勲
近藤勲
ケッ、しるかよ
------------------------------------------------------------------------
近藤勲
近藤勲
こいつはどういうこった
松平片栗虎
松平片栗虎
処刑にはまだ期日があると思ったがねェ
桂小太郎
桂小太郎
どうやらのんびり脱獄している暇はなくなったらしい。コイツらただの番兵ではないぞ。この八咫烏の入れ墨、暗殺組織天照院「奈落」の刺客だ
松平片栗虎
松平片栗虎
奈落だと…何故奴等が…
近藤勲
近藤勲
奴等…他の番兵まで…
桂小太郎
桂小太郎
俺達の処刑を待ちきれぬ者がいるのか、それとも俺達の動きを読んでいる者がいるのか。いずれにせよもう迷っている暇はないぞ近藤
「ギィィ、扉が開く」
番兵
!!こっ…これは
番兵
何事だ!!一体何があった!!
桂小太郎
桂小太郎
しゅ…囚人達が…突然牢を破って我々を…!!
※桂、近藤、片栗虎は番兵の変装中です
番兵
だっ…脱獄だァァァァ!!
番兵
囚人達が逃げ出したぞ!!
番兵
負傷した者もいるぞ、早く手当を!!
-----------------------------------------------------------------------
近藤勲
近藤勲
奴等動く動かないにかかわらず俺達を消すつもりだったってのか…だとすればここだけじゃねェ…トシ達も危ねェ…!!四の五の考えるのはもうやめだ!!桂ここからどうすれば出られる!?どうすればトシ達を救いにいける!?
桂小太郎
桂小太郎
フッ、自分が助かるためにはテコでも動かなかった男が人のためとなったらたやすく動いたな
近藤勲
近藤勲
侍として生きる事も罪人として死ぬ事も許されねェなら、俺は真選組としてやれる事をやるしかねェ!!
桂小太郎
桂小太郎
…そうか、それでもいいさ。だが残念ながら奈落の襲撃で予定が狂った。外にいるエリザベス達もまだ準備が整っていないだろう
松平片栗虎
松平片栗虎
自力で脱出は不可能なのか。奈落の介入は番兵どもも予期していなかたったようだ。この混乱に乗じれば何とかなるんじゃ…
桂小太郎
桂小太郎
この塀の中から抜け出す事位はたやすいさ。この逃げの小太郎をもってすればな。だか、その先の塀は外の助けなしには乗り越える事はできない
近藤勲
近藤勲
その先の塀?
桂小太郎
桂小太郎
塀というか堀というか
近藤勲
近藤勲
堀?
桂小太郎
桂小太郎
そうか、お前らここがどこかも解らないまま連れてこられたのか。残念ながらこの監獄を脱け出したとしてもそこに自由はないぞ。ここは黒縄島こくじょうとうという名の一つの巨大な牢獄なのだから

プリ小説オーディオドラマ