第4話

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2019/10/22 10:46
ホームルームが終わり、休み時間。


漫画やドラマのように席の周りに

たくさんの人が………

なんてことはなかった。


人見知りで安心したけれど、

話しかけられないなら

それはそれで友達が作れなくて困る。


自分から話しかけてみようかな…。

でもやっぱり怖いな…。


色々考えていると

前の席の男の子が勢いよく振り返った。
あほの/となりの坂田。
あほの/となりの坂田。
俺は坂田!
あなたやっけ?
よろしくな!
赤髪でアホ毛がぴょこぴょこしている彼は

坂田君と言うらしい。


元気いっぱいに話しかけられ、

少し驚く。
あほの/となりの坂田。
あほの/となりの坂田。
あなたなんか元気無さそーやん。
どしたん?
(なまえ)
あなた
そんな風に見えました⁉︎
ごめんなさい。
そ、その…友達できるかなって。
って、あっ…!
あほの/となりの坂田。
あほの/となりの坂田。
なるほどなー。
だったら俺と友達になろうや!
思わず反射的に本音を口にしてしまって

焦っていたら、

坂田君が当たり前のように言った。
(なまえ)
あなた
え⁉︎い、いいんですか?
あほの/となりの坂田。
あほの/となりの坂田。
全然ええよー。
友達は多いだけええやん!
白い歯を見せてにかっと笑う坂田君。

笑顔がキラキラしている。
(なまえ)
あなた
えっと…じゃ、じゃあ
お願い、します。
改めて、桜坂あなたです。
あほの/となりの坂田。
あほの/となりの坂田。
そんな堅くならんでー。
タメでええやろ?
(なまえ)
あなた
そうでs…じゃなくて
そうだね!
タメ口で家族以外と話すのはいつぶりか。


新しい学校での最初の友達ができた!


それから坂田君と少し談笑をしていたら

チャイムが鳴り、授業が始まった。

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