天月君の話が終わると次は私に。
皆が演奏する曲は
聴いたことのあるボカロが多かった。
私もボカロにするべき…?
でも私、何が演奏できるのかな?
うらた先輩の質問に素直に答えると
そらる先輩の発言から
皆が私の曲を考えて始めた。
なんか申し訳ない…。
坂田君とセンラ君の提案で
1曲目はエイリアンエイリアン、
2曲目は悪役にキスシーンを、になった。
どちらも私がよく聴く曲だ。
ギター、キーボード、ベースと
3人が名乗り出てくれる中
ドラムには坂田君が名乗り出た。
坂田君には朝練習の終わりに
うらた先輩から
ドラムの件について話されていた。
坂田君は歯を見せて笑う。
少し無理をしているように見えた。
私が頑張ってドラムボーカルをやれば…。
皆の会話を聞いていた
うらた先輩が話し始めた。
エイリアンエイリアン
→ドラムが坂田には厳しい。
=あなたがドラムボーカルを頑張る。
悪役にキスシーンを
→ドラムとベースが坂田とあなたにもできそう。
=まーしぃの出番を減らすためにあなたがベース、
坂田がドラム。
皆にたくさんのアイデアをもらい、
なんとか私の曲目やパートも決定した。
その後もライブについて
話し合いをしていたら
あっという間に下校時刻に近づいていた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。