そして放課後。
今日はライブがあったので
部活はお休み。
志麻先輩とは校門前で待ち合わせ。
私が行くと、先輩が
門に寄りかかって待っていた。
志麻先輩、足は長いし
スマホに視線を落としているから
まつ毛の長さがよく分かるし
かっこいいな……。
私は待たせてしまっていると思って
先輩の方に駆け寄った。
絶対待って下さったのに
私が気にしないように
気遣って微笑んでくれる。
私は申し訳なさを感じながら
志麻先輩の横につき、2人で歩き出す。
話題に困り、しばらく黙っていると
先輩が私の方を向く。
志麻先輩は私が
気になっていたことを
自ら聞いてきた。
志麻先輩が私の目をじっと見て、
何か言いかけた時……
坂田君が思いきり志麻先輩に
突進して先輩を吹き飛ばした。
しょんぼりする坂田君に謝る。
ずっと志麻先輩が
立ち尽くしたままなんだけど…。
とぼける坂田君と
プチギレする志麻先輩。
それから、結局3人で帰ることになった。
何やら楽しそうな坂田君と、
対照的に志麻先輩がだいぶ
不満そうだったけど…。
今日も楽しい帰り道だった。
家に着いてゴロゴロする。
そう言えば志麻先輩が何か
言いかけてたけど何だったんだろう…?
ま、今度聞けばいいよね!
結局何か分からなくてむずがゆいけど、
考えても分からないので
すぐに考えるのをやめて
再びゴロゴロし始めた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!