テントを張り、中に荷物を置くと
すぐに泳ぐことになった。
いくつかの浮き輪を抱えている
天月君に話しかけ、こっそりと
受け取ろうとすると同じようにしていた
さかたんと目が合う。
ジャージを脱ぎ、浮き輪を抱える。
日焼け止めも塗って準備万端だ。
びっくりしたセンラ君に
何か言いかけたそらる先輩。
まふ君とうらた先輩は褒めてくれ、
後の3人は俯いている。
やっぱり変だった…⁉︎
天月君の合図と共に
皆少しずつ波に向かい、
足を水に浸して行く。
まふ君と天月君はスイスイと泳いで行き、
スピード勝負をしているらしい。
それを後ろから見守るうらた先輩と志麻先輩。
私はと言うと、さかたんと
浮き輪でぷかぷか浮きながら
そらる先輩とセンラ君に
笑われつつ心配されつつな感じ。
そんな会話をしながら水遊びをして。
一旦休憩を挟んだ。
私と天月君をテントに残して
皆は海の家の方へ歩いて行った。
ボートに乗る勇気が無いと
私1人乗るのを断ったら、
天月君も残ってくれることになった。
申し訳ない…。
天月君がウキウキしながら
テント裏から大人1人が乗れるくらいの
大きさのボードを持って来た。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。