ホームルーム後、3人と話す。
こんな地味で何もできない私に
ファンなんて…おこがましい気がする。
3人も私をもてはやしてくれるので
謙遜していると、
クラスの女子達が寄ってきてくれた。
女子「あの…桜坂さ……あなたちゃん。」
あちらから話しかけてくれたことが
嬉しくて笑顔になる。
女子「ちょっと一緒に話したいなーって。」
女子「どうかな?」
3人の方にチラッと目配せすると
"行ってこい"って感じで見てくれていたので
私は軽く頷いてから女子達の席に行った。
それからしばらく話した。
ライブの感想や私の演奏を褒めてくれたり、
前から話してみたかったと言ってくれた。
私は女子達と仲良くなれた喜びに
満ち溢れながら席に着いた。
今日の最後の時間は学級活動。
体育祭の決めごとらしい。
夏休み明けだけだと
準備期間が足りないらしく、
先に決めておくそうだ。
ひとまず今日は実行委員を
決めるみたい。
やってみたい気もするけど
私はこの学校での体育祭は
初めてだし迷惑かけてしまいそう…。
坂田君が勢いよく立ち上がって
高らかに宣言した。
生徒「おっ。坂田またやんのー!」
生徒「面倒だからいつも助かるわー。」
クラスでムードメイカー的存在な
坂田君は皆に茶化されている。
そう言って笑顔を向ける。
今日も坂田君の笑顔は輝いている。
体育祭、坂田君好きそうだもんなぁ…。
残るは女子枠だ。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。