第7話
5ページ目。 白・青細マーカー。
時計を見ると、話し始めて15分経っていた。
この学校は昼休みが1時間もある。
とはいえ、そろそろ食べ始めないと。
私はお弁当を広げる。
2人は当たり前なように何も出さず、
私が食べるのを見つめていた。
食べてないのか…。
2人とも細いもんなぁ。
しばらくして、まふ君が
なんだか物欲しそうな目で見ている。
私が手にしているのは卵焼き。
欲しいのかな……?
パアッと喜ぶまふ君。
やっぱり欲しかったんだ……。
まふ君に箸を渡そうとする。
まふ君が私の手を指差し、
自分の口の方に動かした。
え?あーんしてってこと?
恥ずかしいな…。
私は少し照れながら
まふ君の口元に箸を運ぶ。
まふ君が幸せそうな顔をしたのが嬉しくて
私もニコニコしていると
そらる先輩が自分の顔を
私の顔の近くにグッと寄せた。
近い……!
先輩の綺麗な顔がこんな近くに…!
平静を装って返事する。
するとそらる先輩が細いけど
私より大きい手で私の手を包み
きんぴらごぼうを掴んで食べた。
手が、手が……!
口元だけを緩めて微笑むそらる先輩。
かっこいいだけじゃなくてかわいい…。
先輩と距離が近くてドキドキする。
私は食べ終わり、お弁当を片付ける。
私が立ち上がると
新しくできた友達や素敵な先輩と
お弁当を食べた。
2人にお弁当をあげるときの
距離感が近くてドキドキした。