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第88話

66ページ目。 紫太マーカー。
屋台を回っていて、

ふと射的の屋台が目に止まる。

台に乗せられているリスのぬいぐるみ。


この歳になってもああいうものが

欲しいな、なんて……。
志麻
志麻
ん?あなた、どうした?
私が立ち止まったので

志麻先輩が振り返る。


ぬいぐるみが欲しい、なんて

言うの恥ずかしいな……。
(なまえ)
あなた
射的、やりませんか?
志麻
志麻
お!俺、射的得意だから任せろ!
誤魔化すように言うと

先輩はノリノリで射的に向かった。
志麻
志麻
あなた、どれが欲しい?
(なまえ)
あなた
え?
志麻
志麻
この中のどれが欲しくて
射的見てたんやろ?
どれでも獲ったるから!
先輩には見抜かれてたみたい。

私は素直にさっきの

ぬいぐるみを指差した。


すると
(なまえ)
あなた
え⁉︎先輩、すごいです!
なんと全発命中させて

重いはずのぬいぐるみを

いとも簡単に落としてしまった。
志麻
志麻
はい、これ。
(なまえ)
あなた
ありがとうございます‼︎
恥じらいもなく嬉しさだけに

埋め尽くされた私は

ぬいぐるみを持って跳ねる。


リスさんの顔をよく見ると

目が紫で志麻先輩に

似てるかも…なんて……。
志麻
志麻
…!喜んでくれて、よかった。
私の喜びからくる

全力の笑顔でのお礼に

先輩はイケメンスマイルで返してくれた。


それから休みつつ屋台を見て回ったら

志麻先輩が時計を見て、

私の方を振り返った。
志麻
志麻
あなた、そろそろ花火を
見る場所に移動しようか。
(なまえ)
あなた
そうですね。
志麻
志麻
俺、いい場所知ってんねん。
先輩にひたすらついて行くと

周りの人とは逆方向に向かって歩く。

人もまばらになった所で

長めの石段を上っていく。


上り終えたら簡素な神社とベンチが

ポツリと建っていた。
志麻
志麻
ここ座って。
(なまえ)
あなた
はい。
ベンチに2人、並んで腰を下ろすと

割とすぐに花火が上がり始めた。


私達の座るベンチの位置は

まさに名所で花火が綺麗に

夜空に咲く姿がよく見える。
(なまえ)
あなた
わあ……!すごいですね…!
志麻
志麻
そう、やな…。
見惚れているとあっという間に

花火が終わってしまった。
(なまえ)
あなた
あっという間でしたね…。
志麻
志麻
そうやな…。帰ろか。
ベンチから立ち上がり、

石段を下り始める。


半分くらい下りた時、

私の足元から不吉な音がした。
(なまえ)
あなた
え、うわっ……!
志麻
志麻
あなた⁉︎
私の声を聞いて志麻先輩が振り返る。

倒れかけた私を支えてくれる。
志麻
志麻
ど、どうした⁉︎
(なまえ)
あなた
えっと、下駄の……鼻緒が
切れちゃった、みたいで…。
右足を軽く持ち上げると

鼻緒がプッツリ切れている。


どうしよう…。
志麻
志麻
それじゃ歩くの危ないよな。
……あなた、乗って。
(なまえ)
あなた
え…?
先輩は私の下駄を見た後

私に背を向けて腰を低くした。
志麻
志麻
おんぶ、するから。
(なまえ)
あなた
えっ、でも……。
志麻
志麻
いいから。
(なまえ)
あなた
し、失礼します!
先輩に体重を預ける。


私、重くないかな……。
志麻
志麻
よし、駅まで戻るで。
(なまえ)
あなた
はい!
申し訳なさを感じながらも

先輩のいい匂いに包まれて

目を閉じかける。


危ない、最近毎日家での

自主練を繰り返しているせいで

寝てないんだった。


眠気に耐えながら先輩に身を預けた。