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第47話

34ページ目。
叩き終わって少し息を切らしながら

坂田君の方を見る。

すると坂田君越しに

ドアの外に皆の姿が見えた。
(なまえ)
あなた
えっ…?なんで皆が…?
あほの/となりの坂田。
あほの/となりの坂田。
え…⁉︎
坂田君が驚きながら

振り返るのと同時に皆が入ってくる。
志麻
志麻
いやぁ!あなた上手すぎやろ!
うらたぬき
うらたぬき
ほんとほんと!びっくりしたわ。
まふまふ
まふまふ
いきなり来てごめんね。
そらる
そらる
練習してたら聞こえてきたから
気になっちゃってさ。
(なまえ)
あなた
え!私、うるさかったですか?
センラ
センラ
全然。むしろ俺らが気になるほど
上手かったってことや。
天月-あまつき-
天月-あまつき-
そうそう!
皆すごく笑顔で褒めてくれる。

恥ずかしいけど嬉しいな…。
(なまえ)
あなた
ありがとうございます。
あほの/となりの坂田。
あほの/となりの坂田。
むぅ!
俺だけ聴いてると思ったのに!
そらる
そらる
あなた、歌も上手いんだな。
まふまふ
まふまふ
綺麗な高音だったよ!
うらたぬき
うらたぬき
お、高音厨まふのお墨付き。
まふまふ
まふまふ
え、僕高音厨…⁉︎
志麻
志麻
ドラマのテクもすごかったな。
センラ
センラ
ライブで聴くのが楽しみやなぁ。
皆が会話を広げていくと

天月君が時計を見て叫ぶ。
天月-あまつき-
天月-あまつき-
皆ー!時間!片付け!
うらたぬき
うらたぬき
やべ!俺ら片付けてねぇ!
まふまふ
まふまふ
僕らもですよ、そらるさん!
そらる
そらる
ん、おう。
風のように皆が去っていく。

その背中を見送ると

私も坂田君と片付け始める。
あほの/となりの坂田。
あほの/となりの坂田。
あなたって音楽
好きなんやな…。
坂田君がボソッと言う。
(なまえ)
あなた
うん。そうだね。
あほの/となりの坂田。
あほの/となりの坂田。
楽器を触ってる時、歌ってる時、
俺に説明してる時。
音楽が関わると
ずっと笑顔やもんな。
(なまえ)
あなた
それはその…
楽しい、から……。
もちろん音楽が大好きで

楽しい、というのもある。

でも説明してる時に笑顔だったのは

坂田君の笑顔に釣られていたのだけど…

坂田君本人にそのまま言うのは

恥ずかしかったので誤魔化した。
あほの/となりの坂田。
あほの/となりの坂田。
そうやな!俺も音楽大好き!
そう言って坂田君はまた笑う。

人を照らす、太陽みたいな笑顔。

私はもう、こんなに明るく

無邪気に笑えなくなってしまった。


心のどこかで

こんな私に良くしてくれる

部活の皆のことも

疑ってしまっているんだ。

"また"すぐ裏切られるんじゃないか、

本当は私のことを

疎ましく思っているんじゃないかって。


"きっと"皆はそんなことを言う人じゃない。

でも"絶対"って言い切れないのは、

私が過去に囚われているからだ。

思い出したくない。

私が心から人を信じて"いた"時のこと。
あほの/となりの坂田。
あほの/となりの坂田。
……あなた?
私はまた考えを巡らせすぎていたのだろう。

心配したような目の坂田君が

私の様子をうかがっている。
(なまえ)
あなた
…だ、大丈夫!
楽器、運ぼうか!
私は言い切る前に楽器を持って

練習室を出る。

坂田君も慌ててついてくる。


私の言動に違和感を感じたのか

まだ目には心配の色が残っている。


……坂田君は、

"あの人達"とは違うだろうか。