第32話

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2019/11/23 08:23
私は冷静に分析した。

思ったままを先輩に伝える。
(なまえ)
あなた
ギターボーカルの3人誰かが
いいと思います。
志麻
志麻
あぁー!そうだよなぁ。
うらたぬき
うらたぬき
俺か坂田かそらるさんか。
志麻
志麻
坂田でええんちゃう?
うらたぬき
うらたぬき
まぁ、俺らは引退しちゃうしな。
先輩達目線の考えは坂田君がいいらしい。
(なまえ)
あなた
坂田君に…教えればいいですか?
志麻
志麻
そうやな!
うらたぬき
うらたぬき
入ったばっかのとこ悪いけど
坂田をよろしくな、あなた。
(なまえ)
あなた
は、はい!頑張ります。
坂田君に教える、ということで

話がまとまり

志麻先輩は練習に戻っていった。


私は結局何をすればいいのか。

うらた先輩の方に向き直る。
うらたぬき
うらたぬき
あなた、別の話も入っちゃったけど
ライブの話に戻すな。
(なまえ)
あなた
はい。
うらたぬき
うらたぬき
演奏する曲はあなたに任せる。
本当に何でも構わないよ。
ただ後でセットリスト、
セトリを作るから何を演奏するか
教えてもらうことになるからな。
(なまえ)
あなた
は、はい…。
うらたぬき
うらたぬき
またまた頼み事で悪いんだけど
バック演奏をしてほしい。
(なまえ)
あなた
バック演奏?
うらたぬき
うらたぬき
そのバンドの足りないパートを
後ろで演奏してもらうんだ。
坂田があなたに教わってすぐ、
バック演奏は厳しい気がするから
ひとまず次のライブは
あなたに頼みたいんだよ。
また負担を増やしちゃうことに
なるんだけど…。
先輩は本当に困っていたみたいで

凄く低姿勢でお願いしてきた。


そうか…。

私がドラムができると言った時、

志麻先輩とそらる先輩とまふ君が

あんなに嬉しそうだったのは

ドラム不足だったから…。


断れない。

断る気ないけど。


こんなに頼られた事は今までなかった。

それに私自身、

初めての部活に張り切っている。


入ったばかりで

この頼み事から察する練習量は

大変な気がする。

でも頑張るしかない…!

期待に応えたい…!
(なまえ)
あなた
はい。色々迷惑を
かけてしまうことも
あると思いますが
精一杯、頑張ります!
うらた先輩に明るく答えた。

先輩は少し動きを止めた後、

嬉しそうに笑う。
うらたぬき
うらたぬき
本当、ごめんな。
分かんないことあったら
何でも聞いてくれよな!
(なまえ)
あなた
はい!
うらた先輩と話し終えて

2人同時に時計を見る。


練習時間はあと15分。

楽器を出して練習し始めるには

時間が足りない。
うらたぬき
うらたぬき
時間、微妙だな。
(なまえ)
あなた
そ、そうですね…。
うらたぬき
うらたぬき
んー。
あ、あなたが使う楽器
ちゃんと決まってないよな。
それ決めれば丁度いいか!
目的が決まったらしく、

私に後ろについてくるように

テンション高めに手を振るうらた先輩。

私は全く訳が分かっていないけれど

先輩の後ろに置いていかれぬように

ついて行った。

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