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第110話

82ページ目。 朱太マーカー。
皆で水遊びした時には

使わなかったのかボートは乾いている。


こういうボートって、

よく落ちるんじゃ…。
天月-あまつき-
天月-あまつき-
落ちても俺が何とかするから大丈夫!
よし行こう!海を楽しもう‼︎
(なまえ)
あなた
え⁉︎…ちょっと待って、天月君!
私の心を読んだように返事をした天月君は

先に海へと走って行ってしまった。

慌てて貴重品などを

バックの奥にしまい込んで、

天月君を追いかけた。
天月-あまつき-
天月-あまつき-
よーし、あなたちゃん
乗っていいよ!
(なまえ)
あなた
も、もうちょっと浅いところでも…。
天月-あまつき-
天月-あまつき-
何言ってんの。
これ以上浅いところ行ったら
子供達しかいないよ?
(なまえ)
あなた
でもここ結構深い…。
ここまでは何とかボートに

しがみついて来た。

ここから乗るとか……怖い。
(なまえ)
あなた
……よいしょ。
天月君にボートを支えてもらいながら

勇気を持って乗る。
天月-あまつき-
天月-あまつき-
…どう?
(なまえ)
あなた
……楽しい、かも…!
波にかなり左右されがちで

安定感は薄いが、

浮き輪より断然楽しい。


昔の記憶がないからかな、

こういう些細なこともいいな…。
天月-あまつき-
天月-あまつき-
ちょっと進んでみよっか。
(なまえ)
あなた
わー、怖!でも楽しいー‼︎
…!
バランスを崩さないように

優しくボートを進めてくれる天月君。


水が苦手な私は上手く水と接する方法を得て、

久しぶりに無邪気な声を出していた。

その声に自分でもビックリした。


天月君もボートを押しながら

太陽よりまぶしい笑顔を浮かべる。


この光景、見覚えが…
天月-あまつき-
天月-あまつき-
…ちゃん、あなたちゃん!
そんな前のめりになったら危な……‼︎
(なまえ)
あなた
………え?
バシャッ!


大きくしぶきを上げて

私はボートから落ちた。

そして私は泳げない。
(なまえ)
あなた
…うわ、た、助けて天月君‼︎
天月-あまつき-
天月-あまつき-
泳げないよね⁉︎
ちょっと待って…‼︎
(なまえ)
あなた
沈、む……モゴ、ぐはっ…。
水に口を侵食されながら

底に吸い込まれるように

私の体は沈んで行く。


タイミング悪く波が大きくなり、

天月君も助けようとしてくれてるが

その手は中々掴めない。
天月-あまつき-
天月-あまつき-
あなた…ちゃん……!!!
顔まで沈みかけた時

何かが私の肩を掴み、抱き寄せた。

心底心配しているように

整った顔を崩す彼に
(なまえ)
あなた
大丈夫だよ、天く……
呼んだことないはずなのに

口から自然と出た彼の呼び名。


彼は誰?

どうしていつも悲しそうな瞳をするの…?


私は落ちるまぶたを止めずに

意識を手放した。