私は桜坂あなた。
今日から転校生だ。
今は5月の初め。
大体のグループ分けや
クラスの雰囲気もできている頃。
まずは職員室へ行く。
担任の先生が名乗り出てきた。
優しそうな女の先生。
先生の後ろについて階段を上がる。
2年生は2階らしい。
教室に着くと、
先生「呼んだら入ってきてね。」
私が頷くと、先生は教室に入っていった。
先生「桜坂さーん。」
恐る恐るドアを開ける。
ざわざわする生徒の前を通り過ぎ、
黒板の前に立つ。
言い終えて礼をすると拍手される。
先生「席はー、まふまふ君の隣ね。」
先生は窓際の一番後ろの席を
指差した。
まふまふ君と言うのは
その席の隣に座る
学生にしては目立つ白髪の彼のことだろうか。
私が席に着くと
まふまふ君が笑顔で話しかけてくれた。
整った顔をしてるなぁ…。
笑顔眩しい…。
私も出来るだけ微笑んで返す。
こんなイケメンと隣なんて、
緊張するなぁ。
なんて考えていると
先生がホームルームの終わりを告げた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。