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第29話

Ending
64
2018/08/30 22:09
私でよければ、よろしくお願いします
律音
ほ、本当か!?
うん!律音くんじゃなきゃ嫌だよ。私も律音くんの事が好き
律音
そ、そうか!
これからは恋人としてよろしくな!
うん!
いつの間にか花火はおわっており、徠と律音は帰宅した。
律音
――――もう遅いから家まで送るよ
律音
あ!そうだ。
律音
―――はい。
祭り会場でも手を握ったように今度は指を絡ませる。
え...?
律音
ん?
〜〜〜〜っ!
徠は顔を俯き、律音に手を引かれた。
―――――――
ポツポツと歩く人影。
あれから2人は何も話してなかった。
律音
はい。着いたよ。
あ...
ありがと
律音
今日は誘ってくれてありがとな!
ううん!こっちらこそ、家まで送ってくれてありがと!
また月曜日会おうね!
律音
あぁ。帰ったらまたLINE送るから。
おやすみ。
うん。おやすみ。良い夢を
徠は律音の背中を見つめ家へと入った―
――――――――――――――――――――
"オレと付き合ってください!"
叶愛
......
頭の中でグルグルと律音が徠に言っていた言葉が、現実を告げる。
2人は両想いだった。
それは微笑ましい事だが、叶愛の心は癒えてなかった。
叶愛
(2人は結ばれたから)
自分にそう言い聞かせる。
紅華
結婚前提って...
アイツもアイツで古いよな〜
叶愛
...何しに着いてきた?
紅華
んー?気になるだろ?
親友として
佐々木もだろーと呑気な事を言う紅華。
紅華
さて、オレらも帰るか
叶愛
そうだね。
徠と律音に気づかれないよう思い出の地を後にする。
叶愛
(...アサガオ。紫は冷静。青は儚い恋。白は固い絆...。そして―――)
"私は貴方に絡みつきます"
そこまで考えると笑えてきた。
叶愛
...まるで私じゃない。
紅華

なんか言ったか?
叶愛
なーにも。
地に着き、2人は帰路につく。
叶愛
(...貴方に絡みつきます、か)
絡みなくない、というのは本当の事だ。
叶愛
(なんやかんや一生絡むんだよねぇ...)
アサガオのつるのようにどこまでも―――

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