8月、そして夏休みも中旬を迎えたある日の深夜。
月明かりが、住人の寝静まった部屋に差し込んでくる。
その光を遮って窓辺に立つ人影あり。
新たな事件の幕が開く___。
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あなたside
目が覚めると、知らない部屋の天井が見えた。
ここ何処?
そして何故ここに…?
辺りの様子を探るため、顔を動かすと、お嬢様とかお姫様とかが使うようなベッドの上に寝かされていた。
服も、寝るために着ていたラフな格好から、ちょっとおしゃれな感じの服に変えられている。
当たり前だけど、スマホとかは身の回りに見当たらなかった。
髪を触ってみたけど、寝る時には外してしまうエクステが付いている訳もなく。
そのことを疑うしかできなくなってしまった。
次の瞬間、その疑いは確信へと変わった。
ドアが開く音がしてそっちを向くと、
苺郷家長男であり、昔々私とよく一緒に遊んでくれた吸血鬼、ななもりさんがいた。
…ていうか呼び方分かんない()
ななもりさんって言った方がいいのか、昔みたいになーくんなのか…。
でも、前に街中で会った時みたいに積極性がないというか、なんだかおろおろしてるというか…。
後ろめたそうに、部屋に入ってきた。
聞くと、ななもりさんはベッドの横に来て、直角に頭を下げた。
…そんなことされても、ますます状況が理解できなくて目が点になる。
そんな私に、ななもりさんは衝撃的な言葉を放った。
それなのに、言いづらそうで、しかも私から目を逸らしながらそう言うものだから、信じたくないと思う自分がどこかにいた。
でも警戒心の方を強めに持っていた。
何をされるか分からない訳だし。
ところが、ななもりさんは顔を上げると、そそくさと私から距離を取る。
そう言って部屋から出て行くななもりさん。
俯いた彼の目元に、きらりと光るものが見えた…。
結局、誘拐した犯人は分かったけど、理由とか聞く暇もなかったな…。
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前回からいきなり話がぶっ飛びましたね←
入学、進級した皆さん、おめでとうございます!
主は高校1年になりましたけど、知り合いがクラスにいません( ˙-˙ )
友達できない自信があります( ˙-˙ )
はい( ˙-˙ )
それではまた次回!
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!