第37話

♯36
252
2021/05/17 12:45

8月、そして夏休みも中旬を迎えたある日の深夜。




月明かりが、住人の寝静まった部屋に差し込んでくる。




その光を遮って窓辺に立つ人影あり。




???
…ごめんね





新たな事件の幕が開く___。




ーーーーーーーーーー
あなたside
目が覚めると、知らない部屋の天井が見えた。
ここ何処?
そして何故ここに…?
辺りの様子を探るため、顔を動かすと、お嬢様とかお姫様とかが使うようなベッドの上に寝かされていた。
服も、寝るために着ていたラフな格好から、ちょっとおしゃれな感じの服に変えられている。
当たり前だけど、スマホとかは身の回りに見当たらなかった。
髪を触ってみたけど、寝る時には外してしまうエクステが付いている訳もなく。
_(なまえ)@(本当の姿)_
あなた(本当の姿)
まさか…誘拐…?
そのことを疑うしかできなくなってしまった。
次の瞬間、その疑いは確信へと変わった。
ドアが開く音がしてそっちを向くと、


_(なまえ)@(本当の姿)_
あなた(本当の姿)
な…なもりさん?
Nanamori
あなたちゃん、起きてたんだ…
苺郷家長男であり、昔々私とよく一緒に遊んでくれた吸血鬼、ななもりさんがいた。
…ていうか呼び方分かんない()
ななもりさんって言った方がいいのか、昔みたいになーくんなのか…。
でも、前に街中で会った時みたいに積極性がないというか、なんだかおろおろしてるというか…。
後ろめたそうに、部屋に入ってきた。
_(なまえ)@(本当の姿)_
あなた(本当の姿)
何で私はここに…?
聞くと、ななもりさんはベッドの横に来て、直角に頭を下げた。
Nanamori
ごめんなさい
…そんなことされても、ますます状況が理解できなくて目が点になる。
そんな私に、ななもりさんは衝撃的な言葉を放った。
Nanamori
誘拐したのは…俺だから
それなのに、言いづらそうで、しかも私から目を逸らしながらそう言うものだから、信じたくないと思う自分がどこかにいた。
でも警戒心の方を強めに持っていた。
何をされるか分からない訳だし。
ところが、ななもりさんは顔を上げると、そそくさと私から距離を取る。
Nanamori
…朝ご飯は後でメイドが持ってきてくれるはず
この部屋は自由に使っていいよ
…えっと、それだけ。じゃあね
そう言って部屋から出て行くななもりさん。
俯いた彼の目元に、きらりと光るものが見えた…。
結局、誘拐した犯人は分かったけど、理由とか聞く暇もなかったな…。
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前回からいきなり話がぶっ飛びましたね←  
入学、進級した皆さん、おめでとうございます!
主は高校1年になりましたけど、知り合いがクラスにいません( ˙-˙ )
友達できない自信があります( ˙-˙ )
はい(   ˙-˙   )
それではまた次回!

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