和歌に言われてはっと我に返る。
さとジェルを見つけ、自分では分からずに立ち止まってしまっていた。
まぁ、無意識ってこと。
和歌が近づいてきて、私が視線を向けている方を見た。
図星を突かれて言葉を詰まらせたけど、なんとか誤魔化した。
吸血鬼の特徴の一つとして、髪色が目立つということがある。
だから、外見で人と吸血鬼を分ける唯一の手がかりが髪の色。
黒とか茶色、それより明るいと和歌みたいなベージュの髪色が一般的。外国人は金髪だ。
それ以外だと吸血鬼だと思われることもある。
染めている人も中にはいるけど、吸血鬼の天性の色と髪を染めた人の色は少し違うみたい。
だから、さとジェルは誰が見ても吸血鬼と分かってしまう。
それなのに堂々と歩いていて、逆に尊敬する。
ていうか一緒に住んでいることがバレないようにしないとなぁ…。
和歌はかなりの心配性な上に、私のこととても大事にしてくれているから、さとジェルを追い出しかねない。
後で、一緒に住んでること言わないで欲しいこと伝えておかないと。
…ん、あれ?
そういえば2人はなんでここにいるの⁉︎
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まさかの同じクラス…。
ていうかあの2人名字あったんだ…。
聞いてない…。
あ、ちなみに私の名字は星影だよ。
和歌は風葉。
そういえば苺音って確か…。
吸血鬼の中でもお金持ちの家系…。
私はそのうちの2人を保護した…。
やばくない…?
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はーい、次回予告コーナー!
ゲスト召喚!
ごめんなさい…。
でも未定なんで、そのうち出るかも?
もし本編には出せないなんてことがあったとしても、こうやって雑談に召喚するので!
おつみなさっち!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。