罰ゲーム終了後。
部屋に入ってきたジェルくんと血を飲めてご満悦のさとみくんに、さっき思ったことを打ち明けてみた。
自分の記憶を辿ろうとしても、もう少しのところで靄がかかったようにぼんやり映るだけなのだ。
もう少しなのに分からないのって悔しい。
その時さとみくんが手をパチンと合わせた。
まるで何か思いついた時のように。
その言葉に唖然とした。
これは私の問題なのに、手伝ってくれると言うのだ。
やっぱり、この2人の言い合いを見るだけでなんだか安心したように思う。
私がそう言うと、2人は顔を見合わせた後、私の方を向いて笑った。
出会って半日。
吸血鬼との同居生活は、ここからスタートだ。
ーーーーーーーーーー
数日後
私が家中を走り回りながら学校に行く支度をしていると、それまで寝ていたさとジェルが布団から上半身だけ起き上がった。
2人がなんか言ってたけど、私には気にする余裕も無く、カバンを掴んで家を出た。
ーーーーーーーーーー
なんとか間に合った電車に揺られ、高校の最寄駅で降りた。
高校の近くで友達に会う。
彼女は和歌
私の小学生からの親友だ。
そして、お兄ちゃん以外で、唯一、私が蜜血だと理解してくれている子。
そして、お世辞が上手。(夢主さんは鈍感)
そんなことを話しながら校門へ着くと、職員室階段の近くに、人だかりができていた。
気にすることじゃないと思って、その脇を通り過ぎた時、職員室階段にいる転入生の姿が見えた。
それを見て、思わず立ち止まりそうになった。
だって、
そこにさとジェルがいたから。
______________________________________
えー…以上!
次回予告…思いつかないんでとばします((殴
追記
1話の閲覧数が100いきました…早…。
2020/08/12 15:00時点
私が出してる「君でよかった」ってあるんですけど、それで1話の閲覧100超えたのいつだか忘れたけど、こんなに早くありませんでした…!
ころんくんとジェルくんのスタンプとともに心より感謝申し上げます。
それでは、おつみなさっち!
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。