第27話

キメラの計画書
119
2022/06/12 11:47
【陽方面】
研究所ー地下2階ー
来夜達と別行動をとっている陽とリドラはある部屋に入る。
リドラ(ミゾギ)
リドラ(ミゾギ)
ここって資料室かな?
陽(オハバリ)
陽(オハバリ)
ああ…
陽は、棚に所狭しと並べられた資料ファイルを引っ張り出す。
陽(オハバリ)
陽(オハバリ)
…全部調べるよ
リドラ(ミゾギ)
リドラ(ミゾギ)
えっ…これ全部…?
陽(オハバリ)
陽(オハバリ)
うん
リドラ(ミゾギ)
リドラ(ミゾギ)
うぇぇ…
2人は片っ端から資料を見ていった。
陽(オハバリ)
陽(オハバリ)
…違う…これも違う…
陽は、資料を取り出して確認してはポイ捨てして、資料を確認してはポイ捨てして…を繰り返している。
リドラ(ミゾギ)
リドラ(ミゾギ)
うーんと…なんでこんなところにアフロディさんと陽のBL同人誌が…?
陽のポイ捨てした資料をリドラは拾って見る。
陽(オハバリ)
陽(オハバリ)
それ燃やしてきてっ!!
リドラ(ミゾギ)
リドラ(ミゾギ)
はーい
陽は、また新たな資料を取り出した。
陽(オハバリ)
陽(オハバリ)
ん、あった。これだ
陽はその資料ファイルを開いた。
リドラ(ミゾギ)
リドラ(ミゾギ)
なになにー?
陽は横から覗き込む。
陽(オハバリ)
陽(オハバリ)
……なるほど…
リドラ(ミゾギ)
リドラ(ミゾギ)
??
陽(オハバリ)
陽(オハバリ)
ミゾギ、マスターに通信繋ぐよ
リドラ(ミゾギ)
リドラ(ミゾギ)
う、うん
ピピピピ…
陽(オハバリ)
陽(オハバリ)
〈一星、マスター。きこえる?〉
一星
一星
〈どうしたの?〉
陽(オハバリ)
陽(オハバリ)
〈かなり黒い資料を見つけたよ〉
ヒロト
ヒロト
〈おっ、ほんとか?!〉
陽(オハバリ)
陽(オハバリ)
〈うん。多分全ての真実が分かると思う〉
リドラ(ミゾギ)
リドラ(ミゾギ)
〈ねえー、僕ずっと蚊帳の外なんだけどー!〉
陽(オハバリ)
陽(オハバリ)
〈はあ…ならこのタイトル読んで〉
リドラ(ミゾギ)
リドラ(ミゾギ)
〈うーんと…『キメラ計画書』…〉
那美
那美
〈なるほど…ではその内容は…〉
陽(オハバリ)
陽(オハバリ)
〈待って、今頭の中でまとめる〉
少年思考中…
陽(オハバリ)
陽(オハバリ)
〈…よし、ある程度まとまった。これまでの情報と交えて話をするよ〉
一星
一星
〈うん、メモの準備もバッチリだよ〉
13年前、天津は優秀な遺伝子を作り出す研究を始めた。天津は不安定な赤子の遺伝子に注目した。その結果、赤子の遺伝子は不安定であるため、他の遺伝情報を受け付けやすいことがわかった。
それがわかった天津は、病院に数人の職員を送り込み、遺伝子のモデルとなる新生児の遺伝子を持ち帰らせた。その時にモデルとなったのが一星や明日人達。
遺伝子組み換えのプロトタイプとして、迦具瑞希(陽の兄)が造られた。そしてその後に、来夜達6人のキメラが造られた。
キメラ達を孕った母体は、ある程度成長するまでその家庭で育てられ、その後はキメラ達の脳力を開花させるために、アルゴの船に入れることにした。
脳力のテストとして、トレミー島で事件を起こし、脳力テストをした。
陽(オハバリ)
陽(オハバリ)
(…こんな感じだね〉
ヒロト
ヒロト
〈………〉
しばらく沈黙が続いた。
那美
那美
〈なるほど、全ての点が線でつながりましたね〉
陽(オハバリ)
陽(オハバリ)
〈あと、キメラを孕った母親は、自分の子供が遺伝子組み換えをされたキメラだとは最初はわからなかったようだね〉
ヒロト
ヒロト
〈は?知らされてなかったのか〉
陽(オハバリ)
陽(オハバリ)
〈おそらくね。でないと育てる気も湧かないと思ったんだろう〉
一星
一星
〈そんなわけ…だって自分が産んだ子だよ?!そんなの…〉
陽(オハバリ)
陽(オハバリ)
〈まあ家庭の事情もあるしね。…ていうか、こんだけ黒い組織だったら、下調べして俺達の受精卵を複雑な家庭の女性に着床されたとしか思えなくなったんだけど〉
リドラ(ミゾギ)
リドラ(ミゾギ)
〈でも僕やウズメはごく普通の家庭だったよね…〉
那美
那美
〈雄貴…ウズメは途中から家庭が崩れてましたが、たしかにミゾギの家庭は、そこまで問題はなかったと思います…〉
ヒロト
ヒロト
〈2人のそっくりな兄弟に恵まれてさぞ幸せな家庭だっただろうな。唯一のアクシデントといえば、あの不審な火事…〉
〈…………〉
リドラ(ミゾギ)
リドラ(ミゾギ)
〈ねえマスター、ヒロ兄、僕今、すごい考えが頭を横切っちゃった……〉
一星
一星
〈俺も、多分同じだよ…〉
タツヤとリドラ、家族が引き剥がされる原因となったあの火事。原因はストーブの不始末とあったが…。
陽(オハバリ)
陽(オハバリ)
〈ああー…ね。よくよく考えればストーブの不始末とかいう偶然的な火事だったのによくそんな偶然からリドラを連れ出せたよね…〉
那美
那美
〈これは…また深くなりましたね〉
那美
那美
〈とりあえず。このことは他の人たちに知らせます。火事のこともタツヤさんに伝えます〉
一星
一星
〈伝えて大丈夫かな…〉
那美
那美
〈彼には真実を知る権利があります。それに、今更そんなことでへこむような人ではないでしょう〉
那美
那美
〈2人とも、引き続き調査をお願いします〉
陽(オハバリ)
陽(オハバリ)
〈はい。ミゾギ、切り替えていくよ〉
リドラ(ミゾギ)
リドラ(ミゾギ)
〈う、うん!〉
ブツン…

プリ小説オーディオドラマ