私たちはお会計を済ませてカラオケに向かった
なかなかカラオケが見つけられない
部屋に入った
画面には"Love You More"と表示された
いい声すぎる
なんでこんな歌声隠してたの
なんであんなにカラオケ嫌がってたの
なんで合唱祭きらいだったの
幸せか。
今幸せなのかがわからない
亜嵐と過ごす時間はすごく楽しい。
でもモヤモヤするのがある
そんなこと言われたら歌うしかなくない?
ひなと私は存分に歌った。
僕はあなたをおんぶして、涼太はひなをおんぶして帰った
僕と涼太はわかれた
僕はあなたのマンションの前に着いた。
起こしてもあなたは起きない
わざと1228号室にしたのか分からない。
胸が痛苦しい。けど嫌な感覚じゃない
フロントでインターホンを押すと男の人がはい?って応えた
同級生やろ?
直接会ったら敬語やめよ
エレベーターに乗って12階まで上がった
12階に着くと亜嵐が部屋着で待っていた
エレベーターから部屋までそんなに距離はなかったけどひとつ聞きたいとこがあった
ダメだ
彼氏がいるって言うのは分かってるのに
諦められない
部屋について、あなたをベットに寝かせ連絡先を交換した
少し話した後僕は自分の家に帰った
あなたとつり合うかっこよさ
家に帰った後もあなたのことばかり頭によぎる
これもまた胸が痛苦しい
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。